「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「影響力の武器 実践編 「イエス!」を引き出す50の秘訣」

 


影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣


いまから10年前に読んで感動した名著、「影響力の武器」。実に実践的な内容だったね。


「影響力の武器」(ロバート・B・チャルディーニ)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081120

  


さて、その続編ともいうべき「実践編」が出ていたとは知らなかった。「『影響力の武器』の六つの原理を実社会で活用した50余りの事例を、ユーモアを交えて描く心理学書人や組織から同意と承諾を得る方法を、社会の場面にあわせて個別具体的に解説した。世界の名だたる企業の販売戦略、リーダーシップの獲得術など、人が人から協力してもらう方法をあらゆる角度から分析し、実験に裏打ちされた方法論をもとに紹介。成功は失敗談のなかにこそある」そのエッセンスを紹介しよう。


説得は科学です。芸術ではありません。説得の心理を理解して、科学的に有効な方法を使えば、説得の心理を理解して、科学的に有効な方法を使えば、説得にかけてはベテラン級になれます。


「不便を感じさせて高める説得力」


→ テレビショッピングで、「オペレーターがお待ちしています。いますぐお電話ください」→「オペレーターに『つながらない場合は、恐れ入りますが、繰り返しお電話ください』」に変更したのです。「社会的証明の原理」でその商品が人気があり、休む間もなく電話対応に追われる人たちを思い浮かべるのではないでしょうか。


「平均値の磁石効果」


→平均値から外れている人は平均値に向かって引き寄せられる傾向があります。人は、元の行動の良し悪しにかかわらず、自分の行動を夜の中の標準に合わせようとするのです。


「選択肢が多すぎると買う気が失せる」


→ 選べるファンドが2種類の場合は加入率はおよそ75パーセントだったのに対し、59種類の場合にはそれが約60パーセントにまで下がったのです。あまりに選択肢が多すぎると消費者にとってそれぞれを差別化することが負担となり、決断を下すのが煩わしくなってしまい、購買意欲も関心も失くしてしまうからです。P&Gでは26種類あった売れすぎのシャンプーをたった15種類に減らしたとたん、あっという間に売上が10%も延びました。


「無料特典のありがたみが薄れるとき」


→無料の特典をつけると、その特典の価値がとても低いように見えます。それを防ぐためにその特典の実際の価格を知らせます。「無料のセキュリティ・ソフトをご提供」→「2万円相当のセキュリティ・ソフトをご提供」にしてください。


「影響力をしっかり貼り付けるオフィス用品」


→ 手書きの「ポストイット」こそが人に書面で何かを依頼して承諾をもらう際に威力を発揮するツールなのです。受け取る側はそこの送り主の手間と心遣いを感じ取りそれに報いなければならないと思うようになるのです。つまり返報性は人と人との接着剤で付箋の裏側よりもはるかに強いのは間違いありません。


「ミントキャンディーの置き場所再考」


→キャンディーは個数ではなく渡され方です。ひとつひとつテーブルで渡します。そして一旦客のテーブルから離れる素振りを見せてから、途中でわざわざ戻ってきて、ポケットから2個めのキャンディーを人数分渡すのです。この条件ではチップが23パーセント多かったのです。どれほど予想外であるかとどれほど個人的な親しみが感じられるかという点です。出入り口の横に置いておくのはまずいやり方です。これではウェイターが客に客に感謝の印を渡してお返しに感謝の印をもらうという基調なチャンスを逃してしまいます。


「与えることが人を動かす」


→ホテルのタオル再利用で、ホテルのほうが無条件でまず先に寄付を行い、そのあとで宿泊客にタオル再利用への協力をお願いします。「当ホテルはお客さまに代わって、すでに寄付しました」と返報性に基づいたメッセージを記すと45%も高い効果がありました。


「感謝の気持ちを蘇らせる一言」


→ 時間とともの受け手のなかで下がっていく恩恵の価値を、与える側が最大限に引き出す日には、あなたが喜んで手助けしたのは「もし逆の立場だったら、あなたも同じことをしてくれると分かっているからだ」と受け手に伝えて、与えた贈り物や恩恵の価値を再確認することです。また「このあいだ送った報告書、少しは役に立ったかな?」と軽く以前与えたギフトの価値を改めて念押しすることです。


「千里の道も一歩から」(フット・イン・ザ・ドア・テクニック


→「交通安全」と書かれた大きな看板をあなたの家の前に立てさせてほしいと頼む場合、2週間前に「安全運転しよう」と書かれた小さくてあまり目立たない紙を窓に貼らせてほしいという行為を追加すると76%もの同意を得られたのです。


「ラベリング・テクニック」


→「皆様のご旅行に私どもをお選びいただき、誠にありがとうございます。」というのは、どれだけ選択肢が多かろうと自分たちの航空会社を選ぶだけの理由があるのだと、暗に念押ししているのです。その航空会社を信頼してるというラベルを貼られることで、乗客にジブの選択にさらに信頼を置いていると思うようになります。


「簡単な質問が相手の協力を引き出す」


投票率を上げる簡単な方法。電話で、有権者に自分が投票日に行くかどうかを予測してもらうこと、そしてなぜその理由を挙げておらうことです。そして「お名前に「行く」という印をつけて、他の者にも伝えておきます」こうするとすっぽかしの率は30%から10%に下がりました。


その他、「小さなお願いが引き出す大きな効果」「フランクリンから学ぶ説得のコツ」「さり気なく能力を際立たせる(他己紹介)」「機長症候群の教訓」「短所を長所に変える最善策」「類似点が導く大きな力」「名前の響きの意外な効果」「ウェイターから学ぶ説得術」「説得を後押しする決めの一言=「なぜなら」」「韻を踏むことで増す影響力」「一足早いスタートでロイヤリティを勝ち取る(スタンプ8個で洗車無料なら、最初からスタンプを2個押してあること)」「クレヨン箱の中にある説得のヒント」など。



 


影響力の武器 実践編―「イエス!」を引き出す50の秘訣