「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「缶詰の中身の研究 国産品、輸入品のビッグ・カタログ」

   


缶詰の中身の研究 料理好きな人へ必携の一冊 (別冊 暮しの設計 3)


この本は、昭和55年発行というから、いまから38年前かあ……ワタシが16歳、高校一年の頃だなあ。残念ながら絶版なので図書館から借りました。この頃ってこの手のムック本ってたくさんあったよね。(・∀・)

さて、この本は、珍しい「缶詰の中身」のカタログ。よく作ったね〜!そして時代を感じさせるねえ。そのエッセンスを紹介しよう。


大自然から得た糧を、缶に詰めて保存しはじめたのは、約200年も昔です。人が考えた保存食の傑作である缶詰。いまの私たちの暮らしの中でどんなふうに使われているのでしょうか?本誌では現在、日本で手に入るほとんどの缶詰を集め、肝心の中身について詳しく調べてみました。知識の缶詰になることなく、あなたの暮らしのヒントになれば嬉しいと思います。


 


・日本で最初に缶詰をつくったのは松田雅典明治4年のこと。明治14年には第二回国内勧業博覧会には、なんと、北は北海道から、南は九州から100種以上の缶詰が出品されていたというから早い。しかも、その中には鹿肉、カメ、ヒバリから白鳥まであったというから驚きである。醤油、砂糖、ミリンなどと使って味付けした缶詰のことを大和煮というが、これを最初につくったのが前田道方明治14年のこと。当時は水煮、油漬け、酢漬けといったものが多かったが、それは外国の缶詰がそうだったからである。そこで日本風の味付けを考え出したのが前田道方。東京赤坂福吉町の黒田候邸内のカモ漁場でカモが大量に獲れるのに目をつけ、それを味付けして大和煮として名付けて大ヒットとなり、ついにはカモ肉が間に合わなくなって牛肉を用いるようになったのが、有名な牛缶の生まれるキッカケであるといわれていう。


 


缶詰は新製品であり高級品であったことは明治天皇明治35年、熊本の特別大演習に視察に向かわれた歳、列車内の昼食のおかずに牛缶を用いたことでも知ることができる。日本では日清・日露戦争が缶詰産業を大きく成長させた日露戦争では日清戦争当時の約9倍もの缶詰が軍需用として使用されていたのである。全世界では450億缶が生産、日本でも缶詰の良さが見直されてももっと多く利用されてもよいのではないだろうか。


特に、「缶詰は、ナポレオンが1万2千フランの賞金付きで発明させた保存食にはじまる」(浅見安彦) は、読ませるねえ〜!歴史を感じるねえ。じっくり眺めていたい本。オススメです。(・∀・)



   


缶詰の中身の研究 料理好きな人へ必携の一冊 (別冊 暮しの設計 3)