伝説の英国人記者が見た日本の戦争・占領・復興 1935--1965
はあ〜!またスゴい本に出会いました〜!近現代史の“基本線"となる名著復刊!(・∀・)
「2・26事件、満州国建国、軍政下の検閲、日中の戦闘、マッカーサー、シベリア抑留、荒木貞夫、東京裁判、昭和天皇の人間宣言、吉田茂、李ライン、安保デモ、戦後の経済成長、愛国心……長い日本史の中でも、もっとも劇的で、もっとも変化に満ちた三十年間を
日本人はどのように生きたか。本書は、日本人の精神の記録である」そのエッセンスを紹介しよう。
・1935年から1965年の30年間は、長い日本の歴史の中でももっとも劇的で、もっとも変化に満ちた30年間であったと言える。最初の10年間は「戦争」の期間。すべての海外領土を失ったばかりか、国土は焼け野原となり、あらゆる産業は絶えた。この国に残された財産といえば、まさに裸一貫の国民の資質だけだった。
・つづく10年間は、日本が有史以来初めて外国の支配を受けた期間。しかしこの屈辱的な「占領」期に、日本人はかえってその資質を開花させる。そして本書が出版されるまでの10年間は、日本はさらに驚くべき「復興」をとげた。ティルトマン氏はこのような戦争、占領復興という30年間の歴史を生きた日本人たちを間近で観察してきた。それは現代日本人が忘れようとしている大切な精神の記録でもある。
・私はイギリスから来た記者が、日本という極東の国の報道にここまで真摯に向き合ったという事実に、今さらながら驚きを禁じ得ない。かつて「冷酷で得体の知れない東洋人」として歪曲宣伝された日本人観は、ティルトマン氏のペンによって、謙虚で誠意があり、しかも新説な国民像として新たに書かえれらた。
・東京の人口は600万人であり、1万人の警察官がいて、5万台の自動車が登録され、60万台のラジオがあった。全国で700万台もあった自転車の大群を除けば交通問題はもちろんなかった。
・日本人は4つの主要な政策決定において、マッカーサー元帥に感謝しなければならない。第一の決断は、占領政策が、寛大で建設的な精神にもとづいていたこと。第二は天皇陛下の退位と、さらには天皇を戦犯として指名すべきだとう連合国の中から出た要求を、マッカーサー元帥が断固としてこばんだこと第三は。ソビエト軍が北海道を分割占領し、日本占領に参加するというソビエトの要求を拒絶したこと。第四は、マッカーサー元帥が日本の現在の模範的民主制度をつくるのにおいて、大きな力を貸したことである。
よく復刊してくれたなー!当時の息吹が感じられる!超オススメです。(・∀・)