「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ガン入院オロオロ日記」(東海林さだお)


ガン入院オロオロ日記


ワタシは病気知らずなのだが、ケガや事故で3回入院の経験がある。中でもイチバンが、19歳、大学一年の時、泥酔して乗った自転車の自爆事故で、大ケガで顔をツブしてしまった。文字通り「顔をツブして」しまったのだ。その後、三回手術して、今の、ナントカ、見られる顔に形成してもらったのだ。(笑)


さてこの本。「堂々40日!ショージ君、人生初の入院。はじめての入院生活を送ったときの日記「初体験入院日記I~III」。見るもの聞くものすべてが珍しく、キョロキョロ、キョトキョトしながら、ショージ君は独自の目線で院内を観察し、その異世界を描くす」そのエッセンスを紹介しよう。


・担当の医師が「がんですね」と、ふつうの声で言う。
そう言われてぼくは何と答えればいいのだろう。「それは困ります」と、咄嗟に声がデカかっただが、この問題は「困る」「困らない」の問題ではないのだ。
相手は、「そうですか」以外の言葉を期待しているわけではない。


病気をするということは、ある程度自分を人に託すことである。
入院ということになれば、自分を人に託す部分が更に大きくなる
また、託さないと成り立たない生活であるともいえる。
一度、大人を捨てる。大人を捨てて幼児に戻る
今回入院をして初めてわかったことだが、一度大人のタガをはずして
幼児に戻ると、とたんに急にラクになる
本当にもう、あたり一帯、急にラクになるんですねえ。
何しろこっちは幼児であるから、何を曝け出してもいい。どんな恥をかいてもいい
異界というんですか、よく考えてみると、まさに異界なんですね、病院というところは。


不本意は人生の一大テーマである
人生は不本意の連続である。人生は不本意だらけである。
そうして入院生活は究極の不本意である。
毎日毎日、不本意なことばかりやらされる。
注射が不本意である。
その不本意を何本も打たれる。
病院という建物から外へ出られない、というのも不本意である。
レントゲン検査室の前で何十分も待たされるのも不本意である。
ガラガラをガラガラ引っ張って歩くのも本意ではない。
入院ということも本意ではない。
そもそも、病気になるということも本意ではなかった


もし入院する場合は、この本で事前準備ができるね。岸本佐知子さんとの対談「オリンピック撲滅派宣言」は目からウロコ。実にオモシロイ。おススメです。(^ν^)



ガン入院オロオロ日記