「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「一発屋芸人の不本意な日常」(山田ルイ53世)

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一発屋芸人の不本意な日常

一発屋芸人の不本意な日常

 

お笑い芸人のいわゆる一発屋一発屋でも一度でも売れたってことはスゴいよね〜!♪(笑)

 

さてこの本。髭男爵山田ルイ53世。なかなかの文章力だね。読ませるね〜!♪


一発屋は、人生のしおり、記憶のポストイット。入学、卒業、結婚、出産といった人生の節目の場面には、「そういえば、あの頃はあの芸人のギャグが流行っていたなー……」と必ず僕達の姿があります。この本もそうなれば幸いです」そのエッセンスを紹介しよう。

 
一発屋の朝は早い。我々の職場が、都内のスタジオ、つまりテレビ局にはないからである。そこは売れっ子の皆様で、すでに満席。結果、一発屋が向かうのは、東京から遠く離れた地点となる。俗に言う「地方営業」というやつだが、自然、起床時間も早くなる。朝4時置きなどという日もある。地方で「もっと、テレビにいっぱい出てる人い来て欲しかったなー」少し考えれば分かること。毎日テレビで見るような人は「毎日テレビ局にいる」のだ。あなたの町には来ない。少なくとも売れっ子は、あなたがいつも買い物をするお店で、フランスパンを配ったりはしない
 
「たくさんサインは書くが、ファンの姿は見掛けない!これなーんだ?」「……一発屋!」
 
「ちょっと、ちょっとー!!」「無理無理無理!!」「やめろー!!やめてくれー!!!」芸人たちが悲鳴を上げ、のたうち回っている。しかし、その拒絶の台詞とは裏腹に、どこか楽しそう。実際……喜んでいる。お笑い芸人い限らず、大抵の芸能人は「不都合な展開」「追い詰められた状況」「不幸」「災難」が大好物だ。それはつまり「面白かった」「自分の仕事を完遂できた!」という証。すこぶる気分が良い。飯の種…文字通り「おいしい」というヤツである。おいしい、それは偉大な先人達が発明し脈々と受け継がれてきた「脳内味覚」である。
 
 
お笑い業界では「発明」がなければ売れない。そこに、何か新しいこと、誰も思いつかなかったこと、誰もやれなかったことがなけれが一発さえ覚束ない。コスプレをして目立つだけで売れるのなら、サッカーの日本代表戦やハロウィンの時期に渋谷のスクランブル交差点にいる連中や、学園祭ではしゃぐ大学生は皆スターになれる。変な格好をしただけで評価されるよな甘い世界ではないのだ。
 
その他、「ゴミに サインを書いた日 」「マスクで「芸能人きどり」」「自らの不健康を祈る仕事」「地方でもてはやされ 東京であしらわれ」「シルクハットを脱ぐタイミング」「芸人泣かせの「食リポ」の舞台裏」「「世界観芸人」との格差」「負け人生を差し出すということ」など。

 

お笑い芸人、なかでも一発屋ってけっこう苦労しているんだね。オススメです!(・∀・)♪

 

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一発屋芸人の不本意な日常

一発屋芸人の不本意な日常