「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「丸かじり劇場メモリアルBOX」(東海林さだお)

    


丸かじり劇場メモリアルBOX (朝日文庫 し 14-4)


本日で、このブログをはじめてからちょうど4000日っ!!!足掛け11年。お読みいただきありがとうございますっ!継続は力なり、ウレシイなあ!(╹◡╹)


さて時々、東海林さだおのゆるゆるな文章を読みたくなっちゃうんだよねー!リラックマ効果があるんだよねー!(笑)(・∀・)

牛丼にはつゆだくがあるのに、なぜカレーはシルが少ないのかッ! といちゃもんをつけ、冷やし中華の多すぎる具に対しては厳正なる人事評定を行ない、豆大福の豆は何粒が適切かと頭を悩ませる……。食エッセイ界が誇る大スター「丸かじり」シリーズから、108編を精選。お色気編、野次馬編など、映画風のスパイスを効かせた、抱腹絶倒間違いなし! の東海林さだおアンソロジー待望の第4弾」


わたしらの世代は、ナポリタン以外のスパゲティがなかった。スパゲティ、即、ナポリタン。口に入れればとにかくねっちゃり、そしてべっちゃり、かつ、もっちゃり、皿の上でぐっちゃり。ナポリタンは「4大ちゃり」でなければならなかった。そのエッセンスを紹介しよう。


回転寿司はお見いである。すわって待っていると、相手が次から次へ、「あたし、どう?」と近づいてくる。「ちょっとなー」と難色を示すと、相手はあっさりあきらめて退場してくれる。気に入ったときは、もうすぐ、その場でナニしちゃう。誰も気づかないがこんなヘンな食事ってないぞ。大体、食いもんがグルグル回るってのがまちがっている。物事がおかしい。人類史上、そんなことがかつて一度だってあったか?道義的にもおかしいぞ。「あたし、どう?」と近づいてきたのを「ちょっとなー」と断るともうすぐに隣の奴に「あたし、どう?」と近づいて行く。あっさり「いただきましょう」なんて言っていただいちゃう。断ったほうも、断ったんが隣でいただかれているのを見ても何とも思わない。


あなたは牛さんの舌をどこで味わっていますか。そうです、自分の舌です。舌で舌を味わう。あー、なんだか。もー、わたしは、あー、もー、身も世もあらず恥ずかしい。あなたの口の中であなたの舌は、舌を味わうと称して舌同士たわむれあっているのです。舌と舌、同じもの同士。舌と舌、同性同士。裏も表も知り尽くしている同性同士だから、どこをどう触れれば相手がどう喜ぶかを知り尽くしている。あー、なんだか、もー、わたしは、あー、もうー……。


「おにぎり課」の部署は二手に分かれる。パリにぎ課湿めにぎ課である。最初から海苔を巻いてあるのが、湿めにぎ、食べるとき巻くのがパリにぎ。


・とにかくもういちじく君は、ゆるゆる、ぐずぐず。キリッとしたところが見当たらない。「そこへすわりなさい」と言ってもちゃんと座ることさえできない。すぐゴロンと横になっちゃう。嫌なんですね、「ちゃんと」ということが。


その他、「わが家のニラ玉」「麦茶の夏」「引きこもりラーメン」「ああ、栄光の銀鉄丼」「人参の不思議」「ニラの怨念」「盛り合わせの思想とは」「ぶどうとパンのおいしい関係」「トンカツの刻みキャベツ」「カップ麺の正しい食べ方」など。


ああ〜牛タン、食べたくなってきた。オススメです。(・∀・)


    


丸かじり劇場メモリアルBOX (朝日文庫 し 14-4)