「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「日本テレビの「1秒戦略」」(岩崎達也)

 


日本テレビの「1秒戦略」 (小学館新書)


わが家のテレビは、日テレが多い。朝は「OHA!4NEWS LIVE」「ZIP」。日曜日は笑点」「バンキシャ!」などなど。(・∀・)


テレビ業界のトップを走る「日テレ」は、視聴率三冠・無敵のフジをどう破ったのか!?無敵のフジを破った、大逆転のマーケティング術とは!?そのエッセンスを紹介しよう。


日本テレビ24時間テレビは今年で39回目、番組平均視聴率は15.4%。しかし視聴率をとれない年が多かった。91年の平均視聴率は過去最低の6.6%、番組打ち切りも懸念された。しかしある年を境に、視聴率をとれる番組に生まれ変わったのだ。それは1992年の夏だった。


・24年後の2016年現在、日本テレビは2年連続で年間視聴率三冠王に輝く一方、92年当時、「年間視聴率三冠王」を12年連続で奪取し、誰もが認めるテレビ界の王者だったフジテレビがいま、視聴率をとれずに苦悩している


なぜあんなに面白かったフジテレビが面白く無くなったのか?なぜ日本テレビが長きにわたって好調でいられるのか?日本テレビは不振にあえいでいた80年代後半から90年代前半にかけての10年間、全社をあげて大改革を行った。それが日本テレビの軸となり、企業としてのアイデンティティを作り上げ、改善をし続け、高い視聴率を出し続けている。


業界1位と2位以下の差は大きいトヨタと日産しかり、セブン-イレブンファミリーマートしかり。当時のフジテレビと日本テレビもそうだった。一つひとつの番組の視聴率ではフジテレビに勝つことあっても、その前後の番組との流れが悪いために、局全体として見たときにはフジテレビとの間に大きな差がついていた。編成部の人間はその敗因を徹底的に考え、一つの結論を出した。もはや、既成概念に縛られたタイムテーブル(番組表)にメスを入れるしかない。20〜30代の若い社員13名を集めたプロジェクト「フォーマット改革」は、こうしてスタートすることになったのである。


・3つの目標を達成するために、私たちがしたことはなんともアナログな手作業だった。自分たちの目と耳を使って、日本テレビとフジテレビのタイムテーブルを比較し、1分1秒ごとに分析することにしたのだ。まさに「フジテレビを丸裸にせよ」という意気込みだった。日本テレビがなぜ負けているのかという原因を、根本から探るのである。不動のナンバーワンである最大のライバル_フジテレビと自分たちの違いをしっかり見極める。フジテレビと日本テレビの全放送をまるまる2週間分、VTRでチェックする作業にとりかかった。


・何時何分にどのクライアントのCMがオンエアされたか、スポンサーロゴの下にはどんな色が敷いてあったか、提供のクライアント名が出るときのテレビ画面はどんなビジュアル(景色)などだったか、またどの位置だったか……など、CMの入り方や番組の流れに関して、気がついたことを漏らさず方眼紙に記入していくのである。番組を観た感想や印象も、記録していく。まさに1秒毎にマーケティング分析をしていたのだ。分析すればするほど2つの局の違いが明確になり、日本テレビの抱える問題点が見えてくる。


「なぜ続けて見づらかったのか」「紙ヒコーキ理論とタイ焼きの尻尾シッポ理論」「日本テレビから日テレへ」「感性のフジテレビVS理論の日本テレビなど。


私たちが何気なく見ているテレビに、こんな戦略があったなんて!オドロキ!オススメです。(・∀・)


 


日本テレビの「1秒戦略」 (小学館新書)