「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「すばらしき母親の物語 母と子の感動42編」その1(有吉忠行)


すばらしき母親の物語―母と子の感動42編


この本は感動した…!母親のことを思い出した…!母の愛ってすごいなあ……!(T_T)


長年、子供の問題を語る母親集会を主宰し、多くの母と子に接した著者がつづる「感動の実話集」。心に響くエピソードは数々あるのだが、その代表的な話を紹介しよう。


【あなたは、してはいけないことをしたのよ】


新宿駅で整列乗車で4番目に待っていた私のすぐ後ろにいた母親と小学二三年生の息子が、列を乱して車内へ駆け込み「お母さん、ここ、ここ、お母さん」と母親のために席をとっていて、母親がそばへ来るのを待って自分が席を立ちました。ところが、母親は男の子の声には応じないまま、すぐ横に立っておられた初老の女性へ、静かに…。「どうぞ、お掛けくださいませ、どうぞ」男の子は、ふに落ちない、けげんな顔です。やがて母親は、男の子へ声を抑えて、それでも、はっきり言いました。


「あなたは、皆さんが並んで電車を待っておられたのに、順番を乱して乗り込んで、この席をとったでしょ。私のためにという気持ちはよくわかるわ。でも、ね。順番を乱して乗ったのは、してはいけないことをしたの。してはいけないことをして、この席をとったの。だから、私は、その席に座ってはいけないの。もちろん、あなただって、座る権利はないの。私の言っていること、あなたなら、わかるでしょ」


それは、厳しくとがめるような重いものではなく、ごく普通の心やさしい語りかけでした。「はい、わかった。もうしない」男の子は、二度、小さくうなずきました。すると、初老の女性が母親に「お子さん、よくおわかりになったのですから、今日は掛けてあげてください」しかし、母親は丁寧に言葉を返しました。


「ありがとうございます。でも、わたしが掛けますと結果的には、この子のしたことを認めてしまうことになってしまいます。どうぞ、この子のためにも、お掛けくださいませんか」


やがて発車。母親の右手は電車の揺れから守ってやるようにして男の子の肩にかけられ、母親に耳もとで何かおもしろいことでもささやかれたのか、男の子は笑顔になって母親を見上げていました


感情的になるのではなく、怒っているわけでもなく、やさしく事実を伝え、導く。まさに親と子のコミュニケーションの王道だっ!!!(T_T)

その他、「千人の子供には千通りの生き方」「「あら、まあ」のお母さん」「わが子に責任を果たさせた母親」など。一度では紹介しきれないので、数回にわけて取り上げます。超オススメです。(T_T)