私の大好きな絵本作家、斎藤隆介氏と滝平二郎氏のコンビ。名作絵本をあらためて読んでナミダ……。(T_T)
斎藤氏はいう。
「咲いている花を見ると思う。この花を咲かせているものは、一体なんなんだろう。あのほそい茎を通して、土からなにものかを吸い上げて、春を、夏を、または、秋を咲き通す。あの茎を吸い上がって行くもの、花をさかせているものはなんだろうと思うー。それはこれだ、という私の答えがこの「花さき山」です。
一杯に自分のために生きたい命を、みんなのためにささげることこそが、自分を更に最高に生かすことだ、と信じてその道を歩きはじめた人々がおおぜい出てきました。「花さき山」は、そういう人々への讃歌です。そしてそういう少年少女が、この国にたくさんたくさん生い育ってほしいという作者の祈りの歌です」そのエッセンスを紹介しよう。
この花は、ふもとの 村の
にんげんが、やさしいことを ひとつすると
ひとつ さく。
あや、おまえの あしもとに
さいている 赤い花、
それは、おまえが
きのう さかせた 花だ。
この 花さき山 いちめんの 花は、
みんな こうして さいたんだ
つらいのを しんぼうして
じぶんのことより ひとのことを おもって
なみだを いっぱい ためて しんぼうすると、
その やさしさと、けなげさが、
こうして 花になって、さきだすのだ。
やさしいことを すれば 花がさく
いのちを かけて すれば 山が うまれる
うそでは ない、ほんとうの ことだ……。
あやは、そのあと ときどき、
「あっ!いま 花さき山で、
おらの 花が さいてるな」
って おもうことが あった。
これは絵本史上に残る名作だね。ぜひ、世界中の子どもたちに読んで欲しい。超オススメです。(・∀・)