「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ヅラが彼女にバレたとき」(藤田サトシ)

自称「ヅラッド・ピット」のオトコは、重症の「ハゲコンプレックス」。カツラによって180度違う人生を発見する。そしてそれが彼女にバレたときにどーなったのか!?そのエッセンスを紹介しよう。


・ついさきほどまで油ギッシュに光り輝いていた私の前頭部は、瞬時に十数年前のフサフサ状態に戻っていた。これなら美女の目を誤魔化し、結婚に漕ぎ着けることができそうだ…鏡に映った自分の姿を見ながら、私はおもわず、心の中でこう叫んだのだった。「帰って来い!私の青春!」


・ほとんど恋愛経験のない私は、バツイチであってもまったく気にならない。つい最近まで「動物でなければ誰でもいい」と思っていたくらいだったのだから!?


・私はなかばヤケクソになり、ひとりでいる女性に手当たり次第に声を掛けまくった。が、話しかけたところで、どうしたら仲良くなれるのかが解らない。口説く術を知らないオトコにとって、女性に声を掛けること自体がムダなのだ。最初からムダだと解っていることを懸命に行うことほどツラいことはない。(ここまでしなければ、結婚できないのだろうか……)


・思えば、当時の私は、ヅラは作ったものの、内面は、コンプレックスの魂のハゲオヤジから脱皮できていなかったのである。まさに「仏作って魂入れず」という感じである。また、本屋に並んでいる「女を口説くマニュアル本」はほとんど読破していたが、それも「畳の上の水練」でしかなかったのだ。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」私のヅラは、風の力で上方に持ち上げられたのである。それはまさにコントで爆弾が爆発した時の逆立ったヘアースタイル。キクちゃんは大きく目を開き、私のアタマをまるで珍獣でも見るかのように凝視している。こうなったら自分から事実を口に出すしかない。
「実は……オレ、ヅラだったんだ」
「……」


衝撃のラストシーンは!?…あとは読んでね。オススメです。(・∀・)!