「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「齋藤孝のざっくり!日本史」(齋藤孝)

学生時代に授業で学んだ日本史よりも、この歳になって本で知った日本史の方がオモシロイんだよね〜。(・∀・)

テレビ等で有名な明治大学齋藤孝センセイが、実にわかりやすく「流れ」で歴史を語ってくれる。明日から思わず人に話したくなる「ネタ」が満載のオトナのための日本史再入門。そのエッセンスを紹介しよう。


【「廃藩置県」と明治維新 なぜ前代未聞の大革命が成功したのか】


廃藩置県というのは、日本の歴史においてとてもビッグな出来事でした。なぜなら、それは「お殿さまがいなくなってしまう」ということだからです。日本からお殿さまがいなくなるというのは本当に久しぶりです。


当時のお殿さまというのは、まさに国王です。江戸時代は一国一城の主がお殿さまですから、それぞれが独立した国であり、国王でした。藩は県のようなものだと思っている人がいるのですが、それは違います。藩は県のような行政区分としての一単位ではなく、中央から独立した自治国なのです。廃藩置県による最大の変化は、大名に代わる存在として、県や府に中央が人を送り込めるようになったということです。つまり、廃藩置県を実施したことによって明治政府は、中央政権国家というものを完全に機能させることができたのです。簡単に言うと、明治政府を中央集権政府国家をつくるためには、お殿さまをなくすことがどうしても必要だったということです。


お殿さまがいなくなり、藩がなくなってしまえば、武士にとっては、勤めていた会社がなくなるのと同じことです。実は、新政府を作り上げた薩摩と長州が、先頭を切って自分たちのお殿さまに「お殿さまであることを辞めてください」と頼んで納得させてしまったのです。日本人というのは、一つ前例ができると、またその前例が大きいものであればあるほど、一気にそちらの方向に傾き、倒れていくという傾向があります。


その他、「武士の開明化を支えた「松下村塾」という奇跡」「万葉仮名の絶妙さ」「明治の翻訳語の発明が、いまの日本を作った」「大化の改新はなぜ、正当化されるのか」「現代にまで続く摂関政治の巧妙さ」「仏教が育てる穏やかな国民性」「『三世一身の法』とバブル崩壊」「鎖国とクールジャパン」「資本主義の根幹を見抜いた天才ー渋沢栄一など。


特に、渋沢栄一の凄さっていうのが初めて腑に落ちました。オススメです。(・∀・)