「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「箱根の山に挑んだ鉄路 『天下の険』を超えた技」(青田孝)

私の実家のある小田原。そしてその西側には、日本を代表する大温泉地であり、また、明治以降早くから高級別荘地として開け、首都・東京の奥座敷として発展してきた「箱根」がある。


そして日本唯一の登山鉄道、箱根湯本と山間の強羅間8・9kmを結ぶ標高差445mの鉄道が箱根登山鉄道だ。私としてはなじみの深い電車なのだが、その誕生には知られざるドラマがあったのだ!そのエッセンスを紹介しよう。


・あまたある鉄道を「山を超える鉄道」「山を登る鉄道」に分けることができる。世界のほとんどは前者に属する。鉄路はできれば平坦であることが望ましい。しかし山岳国家の日本は山々が多く、勾配には弱い。そのため山をいかに超えるかは、永遠の課題でもある。これに対し「山を登る鉄道は」、山の頂まで人、そして物資を運ぶためにある。鉄道の「登る」ための技術を駆使し、急斜面に挑む姿は世界各地で見られる。


・古来より人々の通行を阻む大障壁として、天下の険とうたわれてきた箱根山。旧国鉄東海道本線も当初は、「天下の険」を「超える」ことはできなかった。最初に超えた軌道は、箱根山を大きく迂回する現在の御殿場線だった。それに対し、真っ向から急斜面に挑んだ鉄道がある。箱根登山鉄道だ。


箱根登山鉄道の車両は一般車両と比べて短いのは、急カーブのせいだ。新幹線は25m、一般車両20m、箱根登山鉄道は14.66m。これで急なカーブが曲がりやすくなった。電車が通り過ぎたあとを見ると、雨も降っていないのに鉄路が濡れている。これは摩耗を抑えるため、油の代わりにレールと車輪の間に水をまきながら走るのだ。


「運転している列車が遅れた時は、より速くと速度を上げてもほとんど取り戻せない。ダイヤを正常に戻すコツは止まり方。通常、緩やかに止まっているところを、乗客に衝撃を与えないぎりぎりのところで急制動をかければ、その分、遅れは取り戻せる」


日本には残念ながら、本格的な「山を登る鉄道=登山鉄道」は、箱根登山鉄道しかない。これに対し日本と同じ山岳国家 のスイスには10を超す登山鉄道を有するもっともっと本格的な登山鉄道が普及してもいいのではないか。さらに観光地への鉄道が楽しく、「ときめき」を与えるものならば、それもまた「脱車社会」につながり、結果的に登山電車の普及につながるのではないか。


以前、小田原ー熱海間に人間が車両を押すというトンデモナイ鉄道が存在していたことにはビックリだよね〜!(・o・)!


豆相人車軌道
https://www.google.co.jp/search?q=%E8%B1%86%E7%9B%B8%E4%BA%BA%E8%BB%8A%E8%BB%8C%E9%81%93&hl=ja&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ved=0CCoQsARqFQoTCLqp_LTo5cYCFciTlAodnV0MMQ&biw=1428&bih=708


その他、「登山鉄道ならではの施設、技術、さらには運転士の技とは?」「箱根路の街道筋の変遷とは?天下の険に鉄道が誕生し、どのような経緯で現在まで引き継がれてきたのか?」「小田急ロマンスカーの歴史とは?」「幻の箱根横断鉄道とは?」など。

鉄道ファン必読。オススメです。読むべし!(・∀・)!