約30年ぶりに読みました。あの衝撃だった「トマソン」。今でも新鮮な内容、切り口。私が路上観察をするきっかけになった本。正に超芸術だー!そのエッセンスを紹介しよう。
東京にも幽霊が出る。トマソンという幽霊である。人々はその幽霊に気がつかない。いや、これまでは気がつかなかった。人々はまるで気づかずに、そのすぐそばを通り過ぎていた。ところが、その幽霊を見てしまった人がいたのだ。「お!?これは何だ!?」そうやってトマソンの幽霊はしだいにその姿をあらわしてきたのであるが、それは本文に明らかである。
Wikipediaによると、「超芸術トマソンとは、赤瀬川原平らの発見による芸術上の概念。不動産に付属し、まるで展示するかのように美しく保存されている無用の長物。存在がまるで芸術のようでありながら、その役にたたなさ・非実用において芸術よりももっと芸術らしい物を「超芸術」と呼び、その中でも不動産に属するものをトマソンと呼ぶ。その中には、かつては役に立っていたものもあるし、そもそも作った意図が分からないものもある。 超芸術を超芸術だと思って作る者(作家)はなく、ただ鑑賞する者だけが存在する」
トマソンとはかつてアメリカの大リーガーで高給でジャイアンツの選手になった。
ところがスイングは出来るのだけど珠に当たらず空振りとなり、野球には使いようがなくてグラウンドのベンチにはりついていた。そのトマソンを漢字で書くと「超芸術」というふうになる。超芸術トマソンの概念は、人類史上、この私たちの時代になって、日本国においてはじめて姿を見せたものである。
この本は名著だね。街歩きをしたくなりましたー!オススメです。(・∀・)