「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「超訳百人一首 うた恋い。」(杉田圭)

いや〜この本、高校の古文の教科書にしてほしかっったなあ…。(・∀・)「はるかな昔から、歌い継がれ、愛されてきた百人一首藤原定家が選定した百の和歌には、現代の私たちも共感できる 普遍的な“人の思い”がみごとに詠みこまれている。 とりわけ、「恋」の和歌にこめられた思いは、驚くほど昔も今も変わらない。 そんな百人一首の深い魅力を、恋の歌を中心に、コミックと超訳でわかりやすくお届けします。 百首すべての超訳を収録」いつの時代も男と女の恋の歌は不変だね。そのエッセンスを紹介しよう。



ケータイもメールもない時代。貴族の恋は大変でした
貴族の姫たちは厳重に守られていて
OKが出るまで、顔も見られないのが普通。
やっと結ばれても、朝になれば、男は帰らなくちゃいけない。


貴族の姫たちも、最初こそ、
もらったラブレター(和歌)の出来栄えや将来性で
男を選ぶことはできても、
恋が始まった後は、男の訪れをただ待つだけ…。


現代からは想像もできない不自由さの中で、
それでも男と女は恋をし、和歌を交わしました


恋心、いらだち、感動、絶望、誓いー。
あふれる想いを三十一文字に込めて、和歌を送りあったのです。



君がため をしからざりし 命さへ ながくもがなと 思ひけるかな(藤原義孝

〜いつ死んでもいいと思っていた 君に会うまでは 君に会えた今 いつまでも 君といられたらとぼくは願っている


ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは(在原業平

〜燃えるようなもみじの色が 川を真っ赤に染めあげる それはとても 不思議な景色


筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて ふちとなりぬる(陽成院

〜あるかないかの想いでさえも 積もり積もって 今はもう 君のことが とても愛しい


めぐりあひて 見しやそれとも わかぬ間に 雲がくれにし 夜半(よは)の月かな(紫式部

〜あれは本当に あなただったのかな… 曇る夜空の 月みたいな人 見えたと思ったら またかくれる


玉のをよ たえなばたね ながらへば 忍ぶることの よわりもぞする(式子内親王

〜この恋を忍ぶことに いつか耐えられなくなるくらいなら 私は 今消えてもかまわない


思ふこと 悲しき夢のなか空に たゆともたゆな つらき玉のを(藤原定家

〜忍ぶことがつらくても 想うことが空しくてもどうか… 消えてしまわないで


来ぬ人を まつほの浦の 夕なぎに 焼くやもしほの 身もこがれつつ(藤原定家

〜待っても あなたは来ないけど やっぱり私はいつまでも あなたを想い 胸をこがしています



併せて、この本も読むといいよね。(・∀・)


「うた恋い。和歌撰 恋いのうた」(渡部泰明・杉田圭)