「ブラックジャック」「ブッダ」「おれは鉄平」「のたり松太郎」「あしたのジョー」「天才バカボン」「レッツラゴン」…どれだけ夢中になったことか!毎月のお小遣いのほとんどはマンガ代に消え、いつもマンガを描いていた。
さて、この本。日本を代表する9人の偉大なマンガ家が、なぜマンガ家になろうとしたのか?その瞬間を描いた作品を集めたもの。何十年ぶりかで読み返しました。
特に、手塚治虫氏「紙の砦」、ちばてつや「屋根うらの絵本かき」は、何度も何度も読み返した作品だ。
戦争に敗れ、都市の多くは空襲で焼かれ、経済的にも破綻した日本。国民の誰もがその日の糧を得ることに必死だった時代に、夢を失うことなく、夢に向かって突き進んだ少年少女がいた。マンガ家になったところで飯が食える保証があるわけではない。今のようにマンガ雑誌や単行本が世の中にあふれているわけではない。食べられるかどうか、という不安よりも、マンガを書きたい、という熱き思いがかったのである。紙とペンだけで、新しい世界を生み出すことの魅力が勝ったのである。
夢を見るって素晴らしい。希望を感じる本だ。超オススメです。
紙の砦(手塚治虫)
屋根うらの絵本かき(ちばてつや)
俺は芸術家(さいとうたかを)
トキワ荘物語(赤塚不二夫)
トキワ荘物語(水野英子)
風のように…(石ノ森章太郎)
貸本末期の紳士たち(水木しげる)
ぼくの手塚治虫先生(永島慎二)
下宿の頃(つげ義春)
「ガロ」編集長(抄)(長井勝一)