「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことに

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991

「象の消滅」 短篇選集 1980-1991

タイトルが長くて、途中で途切れてしまった…。(+_+)『四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて』です。


さて、あなたは、自分の理想の異性に出会ったことがあるだろうか?
私が十九歳、大学一年のとき、あるところで100%の女の子に出会った。彼女は当時、十五歳の高校一年。


当時、私は女性と付き合ったこともなく、大学は理系だったので女性は少なく、出会いの機会もなかった。私は頭の中で、理想の女性を描いた。顔、髪型、目鼻立ち、声、しゃべり方、身長、体重、体型、笑い方、性格、身振り手振り…その理想の100%の女性だったのだ!彼女よりもキレイな人もスタイルがいい女性もたくさんいるだろう。でも私の理想は彼女なのだ。まるで映画の中から出てきたようだった。99%ではない、100%だ!


ただ、ずっと私の片思いの一方通行で、彼女は一切私を、男としてみてくれず、男女の関係になることどころか手をつなぐこともなかった。(+o+)ウチの実家にも何度も行ったことがあり、家族も知っている。妻ももちろん面識があり知っている。不思議な関係だ。まるで太陽と地球の距離感のように。これ以上、近づきすぎると焼き焦げてしまい、遠すぎると冷え過ぎて生命が宿らない。彼女の結婚式の時には、私は弾き語りでお祝いの歌を歌わせてもらった。長い片思いは終わった。(+o+)しかし、今でも兄と妹のようにずっと二十八年、おつき合いが続いている。不思議な関係だ。


さて、村上春樹氏の象の消滅に収められているこの短編は、そんな私の切ない(?)片思いを思い出させた。
100%の女の子との出会いについてのお話しだ。うーん。分かるなあ…。その通りだなあ。私もこんな風だったのかあ。みんなの感想を聞きたいなあ!ぜひ一読をおススメする。(^O^)