「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜アサヒビールの奇跡を呼んだ樋口流!…『知にして愚』

このブログは私の個人のものだけど、ウチ(SA)の会社のブログにも書いています。読んでね。毎週火曜日が私の担当です。(^v^)


SAトレーナーブログ  小野塚:ミラーの法則
http://blog.livedoor.jp/samaster/archives/52161119.html



知にして愚―“緩”の精神が、奇跡を生む (ノン・ポシェット)

知にして愚―“緩”の精神が、奇跡を生む (ノン・ポシェット)


さて、今年は集中して学んでいこうと考えているのが、元アサヒビール社長の氏。あのアサヒスーパードライの生みの親でもある。この本もよかったね。


BOOK〜『前例がない。だからやる』(樋口廣太郎)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20110306


この本は、氏のモットーのひとつがタイトルになっている。含蓄のある言葉だ。「知にして愚」。そのエッセンスを紹介しよう。


・乱暴な話に聞こえるかもしれないが、私はアサヒビールの社員に向かって、「もし、こんな会社に入るのではなかったと思ったら、いつで辞めなさい、自分だってそう思ったら辞めるつもりなのだから、君らもいつ辞めてもかまわない」と、よく言ってきた。入社式で新入社員諸君に話をしていると、毎年、一人か二人必ず居眠りをしている者がいる。「人間だから眠いときもある。そういうときは係の人に話をして、今日は朝から風邪をひいて頭痛がしてたまらないとか、腹が痛いとか言って席を立ちなさい。そのほうが君も楽ではないか。診察室でグーグー寝ていればいいし、私も気持ちよく話ができる」という。ビジネスマンが会社と長く付き合っていくには、このような、自分の気持ちや、状況に対して無理をしない自分への素直さが必要なのではないだろうか。


松下幸之助さんとのお付き合いの中から、経営、人の活かし方、人間の生き方など、さまざまなことを学んだ。それは次のようなことだった。今でも鮮明に覚えている、含蓄ある言葉である。


1 実際の仕事について何もわからない社長が、会議でいろいろ口を出すと甲論乙駁(コウロンオッパク)、議論百出となって、10分で決まることも、三日かかってしまう。自分がわからないことについては、自分の弱点をさらけだして、みんなを信頼すること。

2 人は皆、素質が違う。いくら知恵を絞って自分を粉飾させてみせても、すぐに自分の生地が出てくる。そうすればいっぺんに信用を落とすことになってしまう。

3 部下に仕事をしてもらう場合に、できるだけ相談調でもちかけること。部下の提案や考え方を採り入れながら仕事を進めていけば、部下は仕事をわがこととして熱心に取り組むようになる。


・神社やお寺にお願い事はするなというのが祖母の言いつけだったので、私はお礼は言うけれど、いまだにお願い事はしたことがない。ただ、ことに臨むに当たっては、「一生懸命やりますので、どうぞ見守ってください」と、お願いすることはある。


・祖母は、毎日毎日積み重ねて努力しなければ、自分の身につかない、油断したり休んだりすると、せっかく積み上げてきたものが全部無駄になってしまうということを教えてくれたのだ。祖母のこれらの何気ない言葉は、のちに私の知恵としておおいに役立った。そして「ありがたい」と「おかげさまで」という感謝、一生懸命努力する、この二つのことが今日までの私の基調となっている。


葛飾北斎「冨嶽三十六景・神奈川沖浪裏」という有名な浮世絵がある。しかし、当時、あのような景色が見渡せる場所はどこにもなかった。ではどうやって描いたかというと、北斎が自分の「魂」をそういう視点に飛ばして描いたものなのである。この魂を飛ばすことがわれわれにとっても重要なことであった。常に市場に魂を飛ばし、お客様に魂を飛ばすことをやっておれば、市場やお客様の気持ちがわかるようになるからである。そうすれば日々の仕事が、頭や口ではなく心でできるようになる。


・62年5月、「スーパードライ」が発売とともに爆発的な売れ行きを見せたその機を捉えて、私は2年後に迎えたアサヒビール創業百周年に向け、次の三つのことをやり遂げない限り、社内的な記念行事はやらないと社内に宣言し、三つの誓いを掲げた。

1 先人の碑を建て、関係先の先人を供養する
2 身障者の雇用を拡大する
3 腰痛治療センターをつくる

アサヒビールは、多くの関係者の支えがあったからこそ、ここまでやってこられた。100周年は、そういう方々と一体となって迎えられるようにしなければ意味がない。一番たいせつなのは、アサヒマン、関係者の方々の恩に報いる心である。これまで受けた恩を貯金しておく手はない。今度は私たちが世話になった関係者へ恩返しをする番である。

先人の碑に、これまでお祀りさせていただいた方は、取引先のお客様が約1800人、当社の先輩方が約800人になっている。毎日、命日に当たる方が何人かあるので、毎朝9時半に、その方々のお名前を読み上げ、花を供えさせていただいている。先人の碑は、今では社員のもっとも精神性の高い心の支えになっているようだ。もちろん私は、できるかぎりお参りに行くが、毎年、大晦日には、吹田の丘の碑にお参りさせていただき、一年のお礼を心を込めて申し上げている。


すごいなあ…。何度読み返しても感動するなあ!樋口氏にもっと学ぼう!おススメです。