「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜珠玉の話!…『光に向かって100の花束』(高森顕徹)

この本の出版社の名前がいいよね。「1万年堂出版」だよ。縁起がいいよね。(^u^)


「100以上の、おとぎ話や有益な話を知らなければ、親の資格がない」と、ある教育者は言うのだとか。
そんな短い話が100収められているのだ。


高森顕徹 公式サイト
http://www.takamori.info/index.html


著者は語る。「おもしろい話の中に、小さい魂に奮発心を喚起させ、不屈の精神を培い、遊惰安逸の妄念を除去して、金剛石を、宝玉に磨き上げるのである。光に向かって進むものは栄え、闇に向いて走るものは滅ぶ」どの話もすぐ読めるけど、深い話ばかりだ。例え話の仕入れにはぴったりだね。その中の一部を紹介しよう。



【悪人ばかりだとケンカにならない】


ある所に、ウチワゲンカの絶えないA家と、平和そのもののB家とが隣接していた。ケンカの絶えないA家の主人は、隣はどうして仲よくやっているのか不思議でたまらず、ある日、B家を訪ねて、仲良しの秘訣を教えていただきたい、と懇願した。B家の主人は、

「別に、秘訣などございません。ただお宅さまは、善人さまばかりのお集まりだからでありましょう。私の家は悪人ばかりがそろっていますので、ケンカにならないのです」

そのとき、B家の奥で大きな音がした。どうも皿かお茶碗っでも割ったようである。


「お母さん、申し訳ありませんでした。私が足元を確かめずにおりましたので、大事なお茶碗をこわしてしまいました。私が悪うございました。お許しください」

心から詫びている、お嫁さんの声がする。

「いやいや、おまえが悪かったのではありません。先ほどから始末しようしようと思いながら横着して、そんなところに置いて私が悪かったのです。すまんことをいたしました」

と、続いて姑さんの声が聞こえてきた。「なるほど、この家の人たちは、みんな悪人ばかりだ。ケンカにならぬ理由がわかった」A家の主人は感心して帰ったという。



【屏風と商売は曲がらにゃ立たぬか】


九州博多の聖福寺の和尚であった仙崖が、あるとき、大福帳とそろばんの絵をかき、その上に賛をした。「手もとを上ぐれば向こうにゆく。手もとを下ぐればこちらにくる。わするな、わするな」

そろばんというのは、手もとを上げると、玉はガラガラと向こうにゆく。手もとを下げると、玉はガラガラとこちらへくるものである。品物を良くして値段を下げると、お客はガラガラとこちらのほうにきて商売は大繁盛する。忘れるなよ、忘れるなよ、といましめている。


【人間の卒業式は葬式と心得よ】


二宮尊徳が、家族と食事中のことである。鉢に盛られた、たくあんづけをとろうとすると、下の皮までよく切れていなかったので、四五切れつながったままだった。それを示して尊徳は、
「そら何事も大切なのはここだよ。たくあんを出すのはたいへんだ。まず重石をおろし、ふたをあけ、糠だらけの大根を引き出す。桶を元のように始末してから、よく糠を洗い落とし、包丁で切り、鉢へ盛らねばならぬ。ところが切るときに、力の入れ方が足りないと、いざ食べるとき、こうした不都合なことになる。お客に出せば失礼だ。誰でも十中八九まではできるものだが、あと一つをキチッとしない。これが、その人の成功不成功の分かれ目じゃ。人間すべて最後が大切と心得るがよい」こんこんとと教えたという。



シドニー・スミス 「少なくとも一日に一人を喜ばせよ。十年すれば、3650人を喜ばせることになる」


その他、【この柱も痛かったのよ】、【先生、毒薬を一服盛ってください】、【花嫁が泣くのは、初めて親心のありがたさを知るからだ】、【「ああこれで、ぼくは、英国人の誇りをキズつけないですんだ」彼の誇りとは…】、【なぜ、子供が返事をしないのか】などもジーンとくるなあ…。(T_T)


親が子どもを叱ったり、躾たりするときに使うと腑に落ちるんじゃないかな。いわば日本版の「心のチキンスープ」みたいなカンジかな。これもおススメ!(^<^)


BOOK〜愛と奇跡の物語…『こころのチキンスープ』

http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081103

BOOK〜思わず泣ける話…「追憶」(「こころのチキンスープ」)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081115

BOOK〜生きることは愛すること…『こころのチキンスープ2』

http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081125

BOOK〜愛・死を見つめる…『こころのチキンスープ3』

http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081205

BOOK〜ガンを超えて生きる…『こころのチキンスープ4』

http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081215

BOOK〜自分の仕事好きですか?…『こころのチキンスープ5』

http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20081228

POETRY〜『子どもは大人の鏡』(ドロシー・L・ノルテ)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20090107

BOOK〜大切な人 大切なこと…『こころのチキンスープ6』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20090117