「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜語源の旅!…『地団駄は島根で踏め』(わぐりたかし)

地団駄は島根で踏め (光文社新書)

地団駄は島根で踏め (光文社新書)

こりゃまたオモシロイ本を見いつけた!(*^^)v 語源ハンターという著者・わぐりたかし氏が普段使われているコトバの語源を探してそのコトバが生まれたといわれている土地に実際におもむいて、探偵気分で語源の謎を調査・推理・解決するのだ!
雑学や豆知識にもなるし、日本語の奥深さが味わえる一冊。その一部を紹介しよう。


【 ごたごた 】(神奈川県)

鎌倉時代に中国からやっててきた「兀庵(ごったん)」というお坊さんの名前からきている。鎌倉の建長寺の、永井宗直教学部長はいう。
「兀庵の兀(コツ)と読み、山のごとく石の上に力強く座るという意味で、一心不乱、不動なさまを表しているんですよ。兀庵は、そういうお坊さんだったんでしょうな」
兀庵和尚は、ことあるごとに何かと口やかましく理屈っぽい議論をふっかけるので、その口ぶりや彼が巻き起こす騒動を、「また兀庵が何かいっているよ。兀庵だよ、ごったん、ごったん」というようになり、「ごたごた」となったらしい。
ちなみみガタピシを漢字で書くと、「我他彼此」という禅語からきているらしい。そして「けんちん汁」建長寺が語源。


【 らちがあかない 】(京都府

「らち」は漢字で、「埒」と書き、「馬場の周囲の柵」の意味。それは、年に一度五月五日に京都の上賀茂神社で開催されている「競馬会(くらべうまえ)」のこと。
「夜明け」「休み明け」などのような「明く(あく)」だ。ある一定の期間が終わり、また新しい時間がスタートすることを意味している。「らちがあかない」とは、いま関わっていることになかなかケリを付けることができず、心ならずも次の新しいステップを踏み出すことができないでいる状態をいう。


【 ひとりずもう 】(愛媛県

愛媛県今治市大三島の大山祗(おおやまづみ)神社などで、一人で相撲を取っているさまをする神事のこと。行事が位置について軍配をかざし、「東西、ただ今より行います相撲神事は、古式により稲の精霊と取り組む一人相撲、一人相撲でございます」と高らかに宣言。つづいて、「片や、精霊、精霊!こなた、一力山、一力山!」と対戦力士を呼び出す。


【 あこぎ 】(三重県

禁漁区の阿漕ヶ浦(あこぎがうら・三重県津市の海岸)でしばしば密漁をして捕えられたという漁師の伝説からという。そこから度重なる意が生じ、さらに際限なくむさぼる意に転じた。広辞苑には、そのあこぎな漁師の名前が出ているという。それは【あこぎのへいじ・阿漕の平次】阿漕ヶ浦で禁断を犯し、魚をえようとして簀巻(すまき)にされたという伝説の漁夫。


【 ごり押し 】(石川県)

「ごり押し」の「ごり」は、ハゼに似た川魚「ごり」のことで、「ごり押し」とは、伝統的な「ごり押し漁」に由来している。または、ごりは、からだ全体を使って川底の小石を押しのけ、その下にいるエサを食べる、ごりが押すからごり押しというんだとか。


その他、【急がば回れ】(滋賀県)、【どろぼう】(愛知県)、【関の山】(三重県)、【うやむや】(秋田県山形県)、【あいづちを打つ】(京都府)、【もとのもくあみ】(奈良県)、【チンタラ】(鹿児島県)、【お払い箱】(三重県)、【うだつが上がらない】(徳島県)、【うんともすんとも】(熊本県)、【火ぶたを切る】(愛知県)、【のろま】(新潟県)、【大黒柱・醍醐味】(奈良県)、【地団駄を踏む】(島根県)…などなど。


どう?面白いでしょ!(^。^) 私も語源の旅に出てみたいなあ。地方の美味しいものを食べながら!オススメよ!(^_^)


語源ハンター  わぐりたかしの『地団駄は島根で踏め!』 日本初!語源遺産ガイドブック
http://ameblo.jp/gogen/