「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「未来を拓く君たちへ なぜ、我々は「志」を抱いて生きるのか」(田坂広志)

最近、ハマっていて、全著作読破を目指している田坂広志氏。若者に向けてのメッセージ。20年前の本なんだね。我々ジジイ世代にも響くなあ……そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
・いま、この本を手にとってくれた君。 
いま、この頁を開いてくれた君。
君は、気がついているだろうか。
この一瞬は、「奇跡の一瞬」
 
一人の読者と一人の著者が、 めぐ不思議な縁で巡り会った、
素晴らしい「奇跡の一瞬」
君は、そのことに、気がついているだろうか。
 
我々の人生は、長くとも、百年。
それは、一三七億年という宇宙の歴史や、
四六億年という地球の歴史に比べるならば、
まさに「瞬き」をするほどの短い時間。 ま
さに「一瞬」と呼ぶべき、短い人生。
 
その一瞬の人生を生きる、一人の人間と、
一瞬の人生を生きる、もう一人の人間。
その二人の人生が、一冊の本を通じて出会った。
それは、一瞬と一瞬が重なった「奇跡の一瞬」
君は、そのことに、気がついているだろうか。
 
この一瞬は、素晴らしい「奇跡の一瞬」
だから、この本の最初に、
ただ一言、心を込めて伝えたい。
 
・「悔いの無い人生」とは何か。
それは、苦労も困難も無く、失敗も敗北も無く、
挫折も喪失も無い、「完璧な人生」のことではない。
 
それは、こうした出来事を、
次の言葉で語れる人生のことだろう。
「それがあったからこそ」
この言葉で語れる人生のことだろう。
 
「あの苦労があったからこそ、人間の心の奥深い世界を学ぶことができた」
「あの失敗があったからこそ、他人への優しさを身につけることができた」
「あの挫折があったからこそ、感謝の心の大切さに気がつくことができた」
「ええ、私の人生は、最高の人生でした。
 
たしかに、色々な苦労や失敗や挫折は、ありました。 そのための苦しみや悲しみや寂しさも、味わいました。しかし、それがあったからこそ、
 
私の心は、こうして成長を遂げることができたのです。
私は、一人の人間として成長することができたのです。
そして、素晴らしい人生を、歩むことができたのです。
 
「あのピッチャーは、あなたの苦手なピッチャーですか」
その問いに対して、イチロー選手は、こう答えた。
 
「いえ、そうではありません。彼は、僕の可能性を引き出してくれる、素晴らしいピッチャーです。 だから、僕も、腕を磨いて、
彼の可能性を引き出せる、素晴らしいバッターになりたいですね」
 
このイチロー選手の言葉の中に、人生における苦労や困難の意味が語られている。
 
 
・「恵まれた人間」
その本当の意味を知りたければ、
一度で良い、君が生きている現在の世界の姿を、
この地球に生きる人々の姿を、静かに見つめてほしい。
 
いまも、この地球上では、
戦争や迫害で命を失っている人々が、数多くいる。
いまも、この地球上では、
飢餓と貧困に苦しんでいる人々が、数多くいる。
いまも、この地球上では、
電気や水道さえ使えない人々が、数多くいる。
 
いまも、この地球上では、
病院や薬品が無いため命を失う人々が、数多くいる。
いまも、この地球上では、
文字の読み書きさえできない人々が、数多くいる。
 
それが、いま、この地球に生きる人々の姿だ。
その現在の世界の姿を、静かに見つめてほしい。
 
そして、その姿を見つめたならば、今度は、
 
我々が生きる、この日本という国の姿を見つめてほしい。
そこには、何が見えるだろうか。
「世界で最も恵まれた国」
その姿が見えないだろうか。
 
こう述べると、君は驚くかもしれない。
しかし、それは真実ではないだろうか。
 
もし、そのことが信じられないならば、 この日本という国の、五つの姿を見つめてほしい。
この日本という国は、次の五つの姿を持った、 極めて恵まれた境遇にある国ではないだろうか。
 
半世紀以上戦争の無い国
世界第二位の経済力
最先端の科学技術の国
世界一の健康長寿の国
世界有数の高等教育の国
 
第一に、この日本という国は、もう半世紀以上、戦争の無い国だ。
そして、徴兵制も無いため、若い人々が、
無理やり兵隊として駆り出され、戦争で死ぬということが無い国だ。
 
しかし、同じ先進国と呼ばれる国でも、
例えば、アメリカは、第二次世界大戦が終わった後も、
ベトナム戦争イラク戦争など、様々な戦争に参戦してきたため、 多くの若者が命を失っている。
 

いいなあ。160キロのストレートが、グン!と投げられているようだ。いいなあ。なんど繰り返したい本だ。超オススメです。(=^・^=)