最近、テレビを観ていて、どうして、なんで、こんなことをするんだろう!?と思える事件があるよね。あおり運転や銀座仮面強盗事件とか。そんなバカが増えているような気がする。
さて、この本。
「ネット炎上やあおり運転、陰謀論の流布など、「バカ」が引き起こすトラブルは絶えない。生物学者・池田清彦氏が本書で「バカ」とするのは「概念が孕む正しい同一性はひとつしかない」と思い込む人のこと。暴走を続ける「バカ」につけるクスリはあるのか?」そのエッセンスを紹介しよう。
・世界に災いをもたらす「バカ」とはいったいどういう存在なのか、 どうすれば「バカ災厄」 を防ぐことができるのかという点についてわかりやすく解説し、 心ある人々と理解を共有したいとという結論に達した。
・本書で「バカ」とするものにはIQや教養、一般常識、知識・ 知的レベルなどはいっさい関係ない。「絶対に正しい真理がある」 「自分の考えていることこそが正しいので、他の人も当然、 同じことを考えていなけばおかしい」と思い込む人々のことだ。 という考えに無条件に縛られているか否か。 その一点を判断基準にしている。「賢い人」はこの逆で、「 概念が孕む同一性というの絶対的なものではない」 とわかっている人々のことなのだ。
・「バカ」は自分の考えが絶対的に正しいと硬直化しているので、 異なる考えを耳にしただけで拒否反応が現れて、 そこで思考停止してしまう。 いつまで自分の考えに固執して前に進むこともできず、 さらには異なる考えの人々を批判・ 攻撃するという非生産的なことまでしてしまう。
・「バカ」の最大の問題点のひとつに「 コミュニケーションがとれない」ということがある。 これは当然だ。「バカ」 は自分と異なる同一性の存在を認められないので、 拒絶や攻撃しかできない。相手の意見に耳を傾けて、 自分の同一性を組み替えていくという「対話」ができないのだ。
・「賢い人」のコミュニケーションというのは、「 どちらの概念が正しいか」ということではなく「 どういうふうな概念を共有したら、 みんながお互いに幸せに生きることができるのか」 ということに重きを置いている。
・「40歳の私」と「60歳の私」はまったくの別人
「自我と言語の発生はパラレル」かあ。なるほどなあ。これからの時代、バカにならないようにしなきゃね。オススメです。(^^)