「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「面白いとは何か?面白く生きるには?」(森博嗣)

最近のワタシのモチベーションは、いや、昔からそうかもしれないが(笑)それが面白いかどうか、である。それがすべてといってもいいかもしれない。だって、世の中って面白いことだらけだもんね!♪(・∀・)
 
さて、この本。じゃあ、面白さってそもそもナーニ!?なんだろう!?(・。・)
 
「人気作家が「面白さ」のメカニズムを考察。仕事で面白いアイディアが必要な人、
人生を面白くしたいすべての人に役立つヒント」そのエッセンスを紹介しよう。
 
 
満足とは、求めていたものが得られることであり、自分が思い描いた状況に実際になることだ。人間の脳は、頭に思い描いたことが現実になることを欲している。僕は、この恐々を「自由」と定義している。自由とは「思ったとおりになること」「希望したことが現実になること」なのだ。人間が築き上げたものは「こんなものがあったら良いな」と思ったものを、試行錯誤し、努力をし、あるいは協力しあって、完成させたものであり「自由の象徴」ともいえるものである。自由は、自分が計画したとおり、自分が予定したとおりに生きることであり、それが人間の満足の根源でもある。従って「面白い」というのは、この自由に向かう方向性を感じている状況であり、いうなれば、いずれ自分が満足するぞ、という予感が、その人を笑顔にさせるのである。
 
・(Q「森さんが考える「面白いもの・ことベスト7」は?)
 
よく尋ねられる質問なのですが、そもそもベストというものを意識することがありません。また、順番に並べてもしかたがない(自分にとって利がない)ので、考えたこともありません。でもこの場で無理に挙げてみましょう。まず、一番から三番までは、内緒です。僕は、自分にとって一番楽しいことは、人に伝えられないものだと考えています。人に伝えるほど陳腐になり、誤解される。結果として、その素晴らしさが損なわれて認識されてしまう、という印象を持っています。ですから一度も書いていません。四番めは、ジャイロレールの研究ですね。五番めは、模型飛行機を飛ばすことでしょうか。
 
面白いものがあれば、それは僕は入手するか、自分で作ります特に、自分で作ったものは、作る過程が「面白かった」になりますそんな素晴らしい思い出の含まれたものができあがるので、面白さ倍増といった感じでしょうか。
 
・(Q「森さんが死ぬまえにやっておきたい『面白い』ことは?」
 
生きることです。生きることが、面白いことをやっている状態です。死ぬまでは、生きていたいですね。
 
・つい最近、模型界を牽引してきた達人が相次いで亡くなられた。80代から90代の方たちだったが、ついこのまえ一緒に遊んで下さった。どの方も、突然亡くなられた。病気のことや躰の不具合など一言もおっしゃらなかった。それどころか、亡くなる寸前まで、新しい作品に取り組まれていた。手紙やメールには、今はこれを作っている、次はこれが作りたい、というお話ばかりだった。きっと、本当に「面白い」人生を全うされたことだろう、と想像する。こういった達人たちに共通するのは、家族の話をされないことだ。昔の話もされない。どんな仕事をしていたのかも聞いたことがない。奥様がいらっしゃるのかどうかもわからなかった。それくらい、自分が夢中になっている今の「面白い」話しかされなかったし、作られるものが、最高に素晴らしく「面白い」ものだった。僕も、そういう生き方がしたい。死に方などはどうだって良いと思っている。
 
作家は、いつも「面白さ」を作り出すことに頭を使っている。周囲にある「面白さ」など限られているから、インプットされたものだけでは、アウトプットを生産する材料として全然足りない。「面白い」ものを観たり読んだりしても、それらは使えない。そうなると、ゼロから作り出すしかない、という話になる。
 
僕は、たった一人で「面白い」ことを毎日している。奥様も、彼女は彼女の「面白さ」で手一杯のようで、何をしているのか、よく知らない。ただ、それぞれが自分の面白いことをしていればが、自然に笑顔になるから、その笑顔を見るだけで、お互いに気持ちが和むだろう。
 
誰かが、僕にこの「面白さ」を恵んでくれたのではない。父も母も、買ってくれなかった。若いときの僕も、買えなかった。結局、買えるものではなく、自分で作るものだ、と知った。それらがようやく作れるようになり、今頃になって面白がっている。子供のときにやりたいと思ったこと、面白そうだと思ったことを、今実現している。小さかった頃の自分に「ほら、面白かった」と伝えている気持ちだ。
 
僕は、運良く、こんな生活ができるようになったが、これは、突然舞い込んだ幸せではない。ずっと計画をし、やりたいことを実現するために、やるべきことをしてきた。設計図を描いたら、そのとおりに一つ一つ部品を作っていく。毎日、少しでも良いから、なにかの工程を進める。そうすることで、設計図に描いたものが、ある日、目の前に出現するのだ。これは展開図が電車になった「魔法」に似ている。だが、手品ではない。緻密な計算と作業の結果だ。もし、今あなたの前に、そういった素敵な「魔法」が現れないとしたら、それは、最初の設計図がないからである。設計図を描いてから、それを作る作業に何年も何十年もかかる。農作物のように一年でできるものではない。あれも、実は畑を作るのに何年もかかっているまずは設計図を書くこと。細かいことは途中で書き足したり、修正すれば良い。大事なことは全体の大まかな方向性と、実現可能な目標だ。必要なものは、ずばり「計画」であり「作業」である。実物の、建築も年も、ピラミッドも万里の長城も、すべて「夢」や「希望」でできているのではなく、人間の「計画」と「作業」で実現したものだ。
 
あなたの設計図は、あなたにしか見えない。他者を巻き込まないで、自分一人で、その設計図を実現するために作業を始めよう。「面白さ」とは、そういうものだ、と僕は思う。
 
予想以上に、この本を面白かった。自信を持って、今の暮らしを続けていけます。超オススメです!!!(・∀・)