大相撲も、無観客だったり人数制限があったりと、以前のチケットが取れない状態が夢のようだよね。ワタシは北の湖、輪島、初代貴ノ花の時代が好きだったなあ!(・∀・)
さて、この本。「1300年前から始まり、変貌を続けてきた相撲。大相撲だけでなく、アマチュア相撲をふくむ相撲社会の成立と変遷の歴史を綴る。日本法制史研究のかたわら自らマワシをつけ学生に胸をかす、究極の相撲マニアが語る」そのエッセンスを紹介しよう。
・相撲の「伝統」「文化」「歴史」が強調される割には、 相撲の歴史の研究は意外なほど進んでいない。歴史雑誌の「 相撲の歴史」の特集は多くの場合、力士の列伝であり、番付・ 星取の記録であり、年寄・相撲部屋の歴史であって、要するに「 大相撲の歴史」なのである。本書は「大相撲以前」の「 相撲の歴史」に重点をおいて叙述するものであり、 そのオリジナルな主張も、主として中世以前の部分にある。
・「すもう」の語は「あらそう」「あらがう」 といった意味のハ行四段活用動詞「すまふ」の連用形「すまひ」 が名詞化したものが源であり、原義は「あらそうこと」「 あらがうこと」つまりは格闘技そのものをさした語であった。「 力士」の語は、仏を守護する「金剛力士」などのように、 もとは大刀をもつ壮士を意味した語であり、 とくに相撲の競技者をさして「力士」ということは、 近世にはじまるようである。
・相撲の重要な役割を果たしたもののひとつが農耕儀礼であった。 とりわけ、水の神の神事が、 古くから相撲と密接にむびついていたと考えられている。「年占( としうら)」の神事には二つの類型がある。ひとつは、 二つの集団(の代表者)のあいだで競い合い、 勝った側に豊穣の予祝(よしゅく) があたえられるというものであり、第二は、 豊凶をつかさどる精霊とのあいだでの競技を擬制することによって 豊穣の予祝を求めるというものであって、後者の場合、 実際にはあらかじめ定められた結果を演じる場合が少なくない。 多くの場合、「田の神=水の精霊」として考えられており、 精霊を圧伏し、または「一勝一敗」で勝敗を分け、 あるいは精霊に勝たせて花をもたせることによって、 精霊の力を自分の側によびこみ、 豊かな収穫の予祝をえるというのがこれらの年占の基本的な構造で ある。
その他、「相撲の起源」「神事と相撲」「祭礼と相撲」「武家と相撲」「 職業相撲の萌芽」「江戸相撲の隆盛」「相撲故実と吉田司家」「 横綱の創出」「国策と相撲」「 昭和10年代の相撲ブームはつくられたブーム」「 雷電はなぜ横綱になれなかったのか」「近代社会と相撲」「 アマチュア相撲の変貌」「現代の相撲」など。
なーるほどね〜!相撲はスポーツとはちょっと違うもんね。相撲ファン必読っ!オススメです!(・∀・)