「人生エロエロ」（みうらじゅん）

人生エロエロ (文春文庫)

島倉千代子のヒット曲「人生エロエロ」！（笑）「人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた」で始まるエッセイ集！ガハハ！男ってバカだね〜！よくぞ！書いてくれた！みうらじゅん、サイコー！そのエッセンスを紹介しよう。

・一番好きな言葉は“ランジェリー”。さらに“黒のランジェリー”となると僕の妄想は宇宙レベルまで広がる。“”ジェリー藤尾“、ジェリー・ルイス、トムとジェリーもしかりだ。そのルーツは鉄腕アトムなのだ。

 

・奈良林祥・著『HOW TO SEX』のページをめくると“オーラル・セックス”という項が出てきた。またの名をフェラチオという。誰かがふざけてそこに太い赤線を引いていたが、決して期末テストには出ない単語である。僕は、その貴婦人の名のような響きにグッときた。“フェラチオ、フェラチオ、あぁフェラチオ、何て素敵な御名前……”　それ以来、僕はフェラチオの虜になり、歴史の授業で“ファラオ”とか“フェノロサ”なんて言葉が出てくるたびにドキドキするようになった。もう！ちっとも勉強に身が入らないじゃないか、フェラチオ！

 

・「乳頭の色は？」「ドドメ色！」「カブセ（ブラジャー）は？」「着けてません」「そこで乳揉んで“アーン”言うてみぃ」「ア～ン」「ええか、ええか、ええのんかぁー」（鶴光のオールナイトニッポン）

 

・アナルという言葉を知ったのは二十歳を過ぎてから。それまでは“アヌス”が主流だった。三頭政治を行った『オクタビアヌス帝』、専制君主制時代を築いた『ディオクレティアヌス帝』そして“ローマ帝国”を編集させた『ユスティヌアヌス帝』の三大アヌスだ。杉浦幸の『ヤヌスの鏡』というTVドラマがあった。どんな鏡やねん！

 

・「20世紀最大の発明品を“FAX”とし、それ以降のものは認めない！」FAXがなかった時代は、電話で編集者に向かって読み上げなきゃなんなかった。「旅館で浴衣（浴衣は漢字で）の帯（そう、あの帯です。ここも漢字で）を見た瞬間（テン）ムラムラと（ムラムラはカタカナで）彼女を縛って（縛るは漢字で）みたくなったけど（テン）もうすでに（すでに平仮名でいいです）もうすでにボクの（ボクはカタカナにして下さい）ボクのチ◯ポは……」「すいません、よく聞き取れません。もう一度そこ」「えーと、ボクのチ◯ポは……（すいません、そこはカタカナで）ギンギンで……」夜中の旅館、フロント前の公衆電話でヒソヒソと伝えねばならない。時間がやたらかかる。遠距離で全て読み終えるのに10円玉を何枚も使った。バカな原稿ばかり書いていたのでバチが当たったんだ。

 

・貸しボート屋の看板で、手書き文字で大きく“スワン　600円”　“手こき　400円　”と書いてあった。

 

・「第一回・夜の流行語大賞（前夜祭）」今回のノミネートは61作品。

 

（女性側）「ここじゃダメ」「優しくして」「壊れちゃう！」「私だけ？ねぇ、ねぇ」「中で出しちゃダメェ」「今日は安全日だから」「気持ちいい」「めちゃくちゃにして」「もう出ちゃったの？」「いっしょにイコ？」など。

 

（男性側）「大丈夫だって」「濡れてんじゃん」「今度、買うから」「楽しまなきゃ」「そこもナメてくれる」「キレイだよ」「丸見えだぜ」「挿れていい？」「ダンナよりいいか？」「何が入っている？」「声、デカイよ」「イキそうだ……」「中で出していい？」「出るっ！」など。

 

（済んだ後の流行語）「体だけなんでしょ？」「誰とでもするんでしょ（または“寝るんでしょ”）」「おまえだけだって」「も一回、しよっか？」「今日、泊まっていける？」「朝、帰ればいいじゃん」「違うってば」「もう、信じられない」「そうさせたのは誰？」「帰る時、ゴミ出しといてよ」

 

・「決定！夜の流行語大賞」

 

「最近、全然、連絡くれなかったじゃない」「仕事が忙しかったから」「嘘つき！」「好きだって言ってるだろ」「いきなりはヤだ」「絶対、嘘だね」「私のこと、どう思ってんの？」「何もしないから」「とぼけないでよ」「愛してるって」「いいから脱げよ」「いいからいいから」「これ、どうやって外すんだよ」「道具使うと楽しいらしいよ」「知らないのーみんなやってるよ」「そこもナメてくれる？」「ちょっと苦い」「俺の目を見ながらして」「大丈夫、オレ調節できるから」「久しぶりだからちょっと痛いかも」「先っぽだけ、先っぽだけだから」「そこ、違う！」「何が入ってるか言ってみろ」「スゴォーイ」「愛してるぅ？」「お前、ホント好きだな」「そうさせたのは誰よ」「お前の、すごいことになってんぞ」「奥さんのよりいい？」「彼氏のよりいいか？」「イキそう」「もう出る」「中で出しちゃダメ！」「顔に出していいか？」「どこで覚えてきたの」「いっしょにイコ」「えっ、終り？」「疲れてんだから」「もう少しだったのに」「ティッシュティッシュ」「私のパンツ、どこ？」「今日は泊まっていけるの？」「泣くなよ」「明日は子ども運動会だから」など。

 

その他、「ダッチワイフのひとみちゃん」「エロが堕ちる地獄を要チェキ！」「あるSM小説大家との夜（貸し借り）」「雨の日も風の日もエロスクラップ」「松本清張な時代の不倫」「」日本中のリンガ（男根）乱立！」「エマニエル夫人の思い出」「本当はずっとオッパイなんだ」「その“スジ”は秘密の扉」「フェラチオ、その貴婦人のような響き」「エロ本僕が引き受けよか？」「そんなこと、家帰ってやんなさいよ！」「もはや恋愛対象ではない」「放浪の果てのストリップ劇場」「『はかせたろう』誕生の秘密」「巨根人生はどうでした？（ハリー・リームズ）」「Z会（絶倫会）」「クンニリングスという大事件」「生まれて初めてのソープランド」「御主人様になって下さい」「何せ、こちとら初アナリスト」「真夏の夜のふとん（犬）」「浴衣の帯を見た瞬間、ムラムラと」「敵にわたすな大事なリモコン（遠隔操作バイブ）」「チヒとテフの初デート」「ごめんねぇー、手こきだけだから」「おまんこーておくれやすぅー」「栗とリスとクリトリス」「さんピーがしてみたい」「ジンジロゲ  ヤ  ジンジロゲ」など。

いいなあ……ワタシもこのテーマで本を書きたいなあ！超オススメです。(・∀・)

人生エロエロ (文春文庫)