ちりつもばあちゃんの むすんで ひらいて まごそだて (ちりつもばあちゃんシリーズ)
- 作者:たなか とも
- 出版社/メーカー: じゃこめてい出版
- 発売日: 2017/01/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
このブログでも紹介している「ちりつもばあちゃんシリーズ」の第3弾。またまた深いんだよね〜。じわ〜っと映像が浮かんできてあったかい気持ちになります。
「悩んで、迷って、泣いて、笑って。おばあちゃんが教えてくれた、子育て、孫育て、自分育て。心に、深く、やさしく届く、おばあちゃんの言葉。日々の暮らしの中で、向き合わざるを得ない家族のこと、子どものこと、日常のこと。心が折れそうなとき、おばあちゃんと過ごした日々をふと思い出し、おばあちゃんの言葉が、想いが、明日に向かって明日に向かって歩み続ける力になる」そのエッセンスを紹介しよう。
・孫を預かるって、孫を育てるってことや。
親いるのん、親の代わりをすることやねんど。
これは、ほんまに人生の一大事や。
親のできることを、わしらがしたら、あかん。
それでいて、親の代わり、つとめんならん。
それも、孫が大人になるまでの話や。
つまり、や。
わしらが死ぬまでの話やど。
四六時中、襟たださんならん。
己、律して、暮らさんならん。
肝にめいじて、覚悟もって、二人して挑めるか、どうかや。
これは、ほんまに新しい人生はじまるくらいの、一大事やど。
・おばあちゃんは、食器に少しでも欠けを見つけると、 躊躇することも、金継ぎすることもせず、淡々と処分しました。 誰かが食器を割ったとしても「形あるものはこれれるが常」 と意に介せず、むしろ「ほな、あた新しいのんがやってくる、 っちゅうことやわなあ」とうれしそうに言うのでした。
・「ともちゃん、用足して手ぇ洗ったあと、 ついでの顔洗っとぉみ」「ついで」の声かけは毎日少しだけ、 ほんの少しずつ増えていきました。 布団から出たついでの窓を開ける。 トイレに行ったついでに歯を磨く。顔を洗うとき、 ついでにつま先立ち。顔を拭いたら、ついでに口を大きく「 あいうえお」ついでに洗面ボールを軽く洗い、鏡も一拭き。 用を足したら、便座も一拭き。「 ついでにすること見つけるごっこ、ただのお遊びや。そやけどな、 この遊び、続けたら続けるほど、ええことが起こるんやな〜。これが、何が起こるかは、お楽しみ、お楽しみ。続けた人にだけ、 わかるんやな〜。まあだまされたと思ぉて、いっぺんあっとぉみ」 「ついでは自分のためにあるねん。忘れてもええけど、 覚えときな」
・「えっ、お母さんって、洗濯すん、きらいやったん?え? ご飯つくるのも好きじゃなかったん?いっやー・びっくり。 そやけど、いっつも楽しそうにしてるやん」 そして実はおばあちゃんも家仕事がきらいだった。「お針仕事、 きらいやで。きらいやさかい、これ以上きらいにならないよう、 やってるだけやがな。掃除も洗濯もお針もご飯つくるんもな、 家仕事っちゅうもんは、じゃまくさい(面倒な)もんや。 ともちゃん、じゃまくさいの連続が、生きてるかぎり、 ついてまわるんやで。遊びや思わな、やってられるかいな」
・「買うんをやりくりするんやない。使うんをやりくりするんや。 それがほんまのやりくりや。あんた、 安売りに踊らされてどないするん。必要なだけ大事に使ぉてたら、 買いに行く手間もいらんし、お金も減らん。その分、 子どもにゆったり向こうてやれるやろ?とも母さん、頼んまっせ〜 。あんた、お母ちゃんやで」
・あまりにもあたりまえすぎて、わたしは、 何もわかっていなかったことがあります。わたしの誕生日は、 父と母がはじめて「親」になった日でもあり、同時に、 おじいちゃんおばあちゃんがはじめて「祖父母」 になった日でもあったのです。そして親になるということは、 自分の命に代えても守りたい存在ができたということなのです。
ウチの父も「カタチあるものは必ず壊れる」ってよくいってたなあ。モノを壊しても起こられなかったなあ…。またまた超オススメです。(・∀・)
ちりつもばあちゃんの むすんで ひらいて まごそだて (ちりつもばあちゃんシリーズ)
- 作者:たなか とも
- 出版社/メーカー: じゃこめてい出版
- 発売日: 2017/01/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)