「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「クリック 佐藤雅彦 超・短編集」

 


クリック~佐藤雅彦超短編集


最近、オモシロイなあ〜とハマっている、ポリンキーバザールでござーるからI.Qまで、新しい考え方で次々大ヒットを生んできた著者・佐藤雅彦氏の処女短編集。CMプランナーとして、ゲームクリエーターとして、世の中に新しい世界をプレゼンテーションしてきた著者が研ぎ澄まされた感性と潔い文体をもって描いた、「超」短編集。そのエッセンスを紹介しよう。


・「素早い対応」


ポールボキューズがエスカルゴという料理を
とあるレストランの厨房でひためいた時。
かたつみりの国会は、いちはやく
それを察知し、全世界の同胞に通達をだした。




・カメラはいつも眠っている


目をあけるのはほんの一瞬


・「屈辱」


苺は、ショートケーキの上に置かれるのが一番きらい
ジャムにされるのは二番目にきらい


・「オセロ」



白黒
白黒白
白白白


・「スイッチ」


その猫の背を一回撫でると
目が少し細くなった。

もう一回撫でるとさらに細くなった。

三回目に撫でると 猫は目を閉じて眠ってしまった。

こんどは逆に撫でてみると
その猫は目をパチっとあけた。


・「中(チュー)学生日記」


ねずみのチュー太郎 ネズミのチュー太郎
中(チュー)間試験の成績が 中(チュー)の中(チュー)の中(チュー)の中(チュー)


ネズミのチュー太郎 ネズミのチュー太郎
中(チュー)学校最後の夏休み
同級生のチュウチュウに 一方的に
夢中(チュー) 夢中(チュー) 夢中(チュー)


・「国語教育」


キムは今日初めて 学校で敬語を習った。
ー目上の人に対しては 敬いの気持ちを
言葉で表さなくてはいけない。

その晩 腹違いの姉のマーテルは
いつものように姉弟ゲンカをしかけてきた。

「キム、あんたみたいにさえない男の子 見たことないわ」

「お姉さまこそ、ぶすでいらっしゃいます」


・「交番」


拳銃を持った男がいた。

そこにさらに拳銃を持った男が帰ってきた。


・しゃかいも → ざづまいも


濁点の貸し借りを禁止します。


・「第一次反抗期」


「くみちゃんは、バナナが好きなんだよね」「今は、みかん」


・「第二六二次反抗期」


「くみおばあちゃん、昨日お芝居見たいって言ってましたよね」「今日は、相撲」


・「冷蔵庫の扉」



・「父兄参観日」



・「事実」


ポテトチップスの湖池屋
お正月のおそなえには、
みかんの代わりに
じゃがいもがのせられている。



この本にある、「団子レポート」「だんご3兄弟からあのだんご3兄弟が生まれたんだねー!オモシロイ!オススメです。(・∀・)


 


クリック~佐藤雅彦超短編集