「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「東京見便録」(斉藤政喜・内澤旬子)


東京見便録


最近、新幹線にもウォシュレットが設置されるようになったね。もうお尻を洗えない便器は耐えられない!?(笑)


さて、この本は日本のさまざまなトイレ本。知らなかった〜!これがホントの「ウンチク」だねえ。(╹◡╹)


「毎日使うのに、実は何も知らない。入り口から出口まで、明治昭和平成の東京のトイレ事情のウンチク満載。あの「東方見便録」に続く突撃ルポ、第二弾」中でも衝撃的だったトイレを紹介しよう。



【高円寺「秀建荘」】


かつて僕が暮らしていた高円寺駅前のアパートは、「共同トイレ付き」だった。そんなはずはないだろう。アパートは「共同トイレ」か「トイレ付き」のどちらかしか成立しないはずである。その物件はふたつの部屋の中間にトイレがあり、どちらの部屋からも出入りができる「2部屋限定トイレ」だったのである。このトイレが普通と違っているのは、便器の左右両側に扉がついていて、その量扉に内鍵と外鍵がそれぞれついている点だろう。使用方法は次のとおり。


僕が使う場合は、まずはトイレの外鍵をはずしてトイレに入り、反対側の内鍵をかける(内鍵をかけないと隣の部屋の住人が開けてしまうからだ)。そして終わったら内鍵をはずして(内鍵をはずさないと隣の住人がトイレに入れない)、トイレから出たら外鍵をかける(外鍵をかけないと隣の住人がトイレを通って僕の部屋に侵入してしまう)


慣れさえすれば、自分の部屋専用のトイレに思えるのだが、たまにうっかりして反対側の内鍵をはずさずに出てしまうことがお互いにあり、僕がトイレに入れないこともあったし、隣の住人がトイレに入れないこともあった。そういうときは「トイレの鍵を外してくれ」と声をかけに行くわけだが、不思議なことに僕は隣の住人とそれ以外の言葉も挨拶もまったく交わさなかった。


一度、女性が部屋に来たことがあり、僕に手料理をふるまってくれたことがあったのだが、その時はこの共同トイレが災いした。なんせ狭い部屋だから台所のすぐ横がトイレ。彼女が料理をつくっているすぐ脇で、ジョロジョロと排尿の音が響き渡ったのだ。それが排便でなかったことがまだ救いだったのかもしれないが……。


その他「岡本公園民家園」「旧岩崎邸洋館」「TOTOトイレ博物館」「国立霞ヶ丘競技場の女性用立ち小便器」「深沢ハウスのマンホール式トイレ」「雲取山(東京で一番高い場所にあるトイレ)」「某SM専門ホテルの晒(さら)しトイレ」「目黒雅叙園の竜宮城トイレ」「東京ジャーミイモスクの在日イスラム式トイレ」「日光金谷ホテルのホウロウ器客室トイレ」など。


次はアジアの「東方見便録」を読もう。オススメです。( ◠‿◠ )



東京見便録