「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「ヒーローたちの戦いは報われたのか 昭和特撮文化概論」(鈴木美潮

この本は、昭和30年〜40年に幼少期を過ごした人にとっては、懐かしくて涙ちょちょぎれるのではいだろうか。…私のように…(T_T)


月光仮面ウルトラマン仮面ライダー、数多のヒーローたちは、実は時代と世相を反映している。彼らの戦いの背後には常に、折々の日本が直面してきた問題が隠れているのだ。そしてヒーロー番組の底流には、スタッフ、キャスト、スーツアクター、音楽関係者たちの渾身の思いがある。ヒーローたちが戦った敵とは何だったのか。彼らは死闘を通じて私たちにどのようなメッセージを残していったのか。そのエッセンスを紹介しよう。


特撮ヒーローを呼ぶのは、時代だ。1958年に月光仮面が現れて以来、この国に誕生した数多の特撮ヒーローたちは、その時代と世相とを反映してきた。これほど多くの特撮ヒーローが、長年にわたって生み出されているのは、世界でも日本だけだ。本書では、そんな特撮ヒーローと時代と世相との関係を解き明かし、日本固有の特撮ヒーロー文化の真髄に迫るとともに、ヒーローたちが伝えてきたメッセージを検証していく。


・日本のテレビ特撮ヒーロー番組第一号は月光仮面である。1958年2月4日に放送が始まった。演じた大瀬康一が当時21歳というのは、現代の我々からすると驚きである。「お兄さん」ではなく「おじさん」の落ち着きと風格があるのだ。なお、正体が謎とされている月光仮面であるが、乗っているホンダのオートバイにはきちんとナンバープレートが付いている。(笑)原作と脚本は川内康範だ。


・今でこそヒーローの代名詞として普通に使われる「正義の味方」という言葉だが、実はこの言葉は川内が考えだしたものである。川内「人間は、どんなに権力を持ち、または仁徳をつんでも『正義』そのものになれません。人間は、神さまや仏さまのお説きになる愛や真実を顕すための手助けしかできません。つまり正義の味方しかできないのです」


ウルトラマン仮面ライダーは、どちらも昭和を代表するヒーローでありながら、見た目から戦い方、所属する組織の有無まですべてが対照的だ。何しろ、第一話のタイトルだけ見ても「ウルトラマン」がスタイリッシュに「ウルトラ作戦第一号」とくるのに対して、「仮面ライダー」の方は、「怪奇蜘蛛男」とおどろおどろしく、テイストが全く違う。


仮面ライダーは「ヒーローのスタンダードを作ったヒーロー」でもある。現代の等身大ヒーロー作品のもとになるものは、すべて『仮面ライダー』に詰まっているといっても過言ではない。その最たるものは、もちろん変身ポーズだ。


通常するヒーローは、アイアンキング」「サンダーマスク」「イナズマン」「超人バロム・1」「スペクトルマン」「レインボーマン」「突撃!ヒューマン!!」「ファイヤーマン」など、懐かしい!(・o・)


その他、「敗戦国日本にヒーロー現る」「巨大化したヒーロー」「ウルトラセブン42話「ノンマルトの使者」」「旋風巻き起こす石ノ森ヒーロー」「悪の組織の変遷」「豊かさの歪みが露呈する時代、「川内ヒーロー」再び」「魅惑のカルトヒーローたち」「アブない魅力の「悪のヒーロー」」「ヒロイン、前線に立つ」「ギネス級番組『スーパー戦隊シリーズ』の足跡」「冬の時代の『メタルヒーロー』」「ヒーローたちの応援歌」「スーツアクターの挟持」「平成の時代、ヒーローたちは…」「ヒーローたちの思いは実を結ぶか」など。

ああー…いいなあー…もう一度観てみたいなあー!やっぱり石ノ森キャラクターはすごいんだねえ。個人的にはマイナーヒーローが好きです。オススメです。(・∀・)