「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

『137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史』

2013年始まって一ヶ月で、今年の本のベスト3入りが決定!!!スゴい!オモシロイ!この本は、「自分の子どもにこの地球の歴史をどう教えたらいいか」という発想から書かれた本。


この本は、小学校、中学校の教科書にして欲しいなあ!(^<^)「理理系と文系が出会った初めての歴史書42のテーマで語る137億年。生命はどこから来たか。文明はなぜ生まれ、滅びるのか」。その中で最も心に響いた章を紹介しよう。


【狩猟採集民の暮らし】

人類は、誕生してから現在までの年月の99%を、住む家も、フルタイムの仕事も、そして個人の所有物もないまま、自然の中で暮らしていた



ほしいものが何でも手に入る世界があるとしよう。食料は新鮮でバラエティに富んでいる。するべき仕事はあるが、一日に3、4時間働けばそれで終わりだ。好きなだけ寝て、好きなだけ休む。友だちや家族と一緒に、料理をしたり、話をしたり、ダンスをしたり、ただ楽しくすごしていればいいのだ。それに家計や住宅ローンや借金のことで悩まなくてもいい。試験も資格もキャリアもないし、業績評価も昇格も降格もない。


失業することもなく、法律や警察の世話になることもない。そもそもそんなものは存在しないのだ。ほしいものがあれば、近くにいる友人や隣人が見つけてくれる。もし彼らがもっていたら貸してくれるはずだ。


この世界では、病気になる恐れもほとんどない。今日私たちを悩ませている病気の大半は、まだ生まれていないからだ。食物や天然資源が豊富にあるので、戦争や争いもめったに起こらない。どうだろう。かなり住み心地がよさそうじゃないか。そこに引っ越したくなっただろうか。


あいにく、現在、そんな世界はどこにもない。しかし、驚くべきことに、人類は、地球に現れてから今日までの99%の年月を、そんなふうに暮らしていたのだ。数多くの証言から、石器時代の人々は穏やかで幸せな暮らしを送り、争いもめったに起きなかったとうかがえる。そのような生活を「狩猟採集生活」という。およそ一万年前まで、家や村は存在しないか、あってもごくまれだった。


人類は常に移動しながら暮らしていた、男たちは獲物を狩り、女たちは果実や木の実を集めた、ときには女たちが狩りを手伝うこともあり、シカなどを捕えるときには、逃げられないよう、総出で取り囲んだ。旅人として生きる、つまり放浪生活を送るということは、所有物がほとんどないということを意味する。持っていくのは、持てるものだけだった。


寒い時期には動物の皮や毛皮などに身をまとえばいいし、暑い場所では裸になればいい。いりもしないものを持っていく必要があるだろうか?持ち歩いたのは、最低限必要な食料とヒョウタンに入れた水、そして狩りに使う槍や弓や矢、死んだ動物をさばくための石器、そして、火をおこす火打石だけだった。


そもそも個人所有という概念自体がなく、何でも皆で共有するのが当たり前だった。そのほうが、荷物が少なくてすんだからだ。必要な時に必要なものを狩ったり集めたりすればよかったから貨幣もいらなかったし、食料を保存する小屋や道具を入れる倉庫も不要だった。資産も不動産もなく、「私有地につき狩猟禁止」などど看板を立てる者もいない。土地は、空気と同じく、すべての生物―植物と動物と人間―によって共有されるべき資源だった。


その他、「宇宙の誕生」「生命はどこからきたか」「大陸は移動する」「恐竜の絶滅」「氷河期の到来」「二足歩行と脳」「心の誕生」「人類の大躍進」「文字の発明」「紙、印刷術、火薬」「植民地獲得戦争」「資本主義の勃興」、「共産主義の挑戦と敗退」「3.11が変えたエネルギーの未来」…など。


137億年の歴史を42のテーマで語る。137億年を24時間で換算していて、第二次世界大戦から現在までわずか0.001秒。そしてこの0.001秒の最後に3・11と原発事故の記述が…(@_@;)


何度も何度も読み返したい本。国語、数学、理科、社会、歴史など全てが網羅された本。全人類必読の本。超オススメです。(^<^)