「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『私家版 差別語辞典』(上原善広)

私家版 差別語辞典 (新潮選書)

私家版 差別語辞典 (新潮選書)

自ら被差別部落出身だと告白した、猿回し師の村崎太郎氏のこの本。感動した。(T_T)


BOOK〜『橋はかかる』(村崎太郎栗原美和子
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20101111


この本はスゴイ。赤裸々だ。この本でとりあげられている「言葉」は、いわゆる放送禁止用語ばかり。つまり、“ある”のに使われない、“消された言語”たち。そうした「言葉」たちの出自、どこでどのように使われていたか、歴史的な背景などを解説した一冊なのだ。もっというと、そもそも差別とは何か。そして、差別用語とは何か。果たしてそのような「差別する用語」というものが存在するのかどうか。そして言葉が「差別用語」となるまでには、大切な何かが失われ、変異しているのではないか。その中の代表的な言葉を紹介しよう。


【路地】


被差別部落を文学的にとらえた呼び方ですね。もともと中上健次という作家が使い始めたんですよ。彼は僕と同じく、被差別部落出身の小説家なんですけど、彼がそう呼んだのが始まりですね。彼が生まれ育った被差別部落は、家と家がひしめいているような、スラム的なところだったんですね。それで路地とつけたんです。それと、あらゆるイデオロギーから自由に小説の世界を展開したかった。被差別部落と直接的に書くことで、読者に先入観をもってほしくなかったんだと思いますよ。


【非人】


江戸時代の身分制度の中で最下層だったのは穢多ではなく、この非人であった。それにしても「人に非ず」というのは、穢れ多いという意味を持つ穢多よりも、ある意味、醜い言葉である。この非人という身分は多様性をもっており、一言で言い表すことが難しい。穢多であれば、「江戸時代の皮革職人」という大まかな説明ができるが、。非人の場合は一般人でも非人に落とされることがあったので、そうした意味では流動的な身分であった。例えば町人の男女が心中して片方が生き残ると、その人は非人に落とされてしまう。そいsて数年間、非人としうて暮らしたのちは、足を洗うことができた。この足を洗うという言葉も、もともとは非人から一般人に戻るところから派生した言葉といわれている。近畿地方のある路地には「足洗川」という川が流れているが、それはこおで清めの儀式を行ったからだと伝えられている。また芸能人も非人身分であたら、宝永五年(1708)にあった当時の裁判で、大半がそこから抜けることができるようになった。しかしそれ以後も芸能分野は「河原乞食」と呼ばれ、とうに武士階級からはひどく蔑まれた


【乞食】


乞食とホームレス、浮浪者は似て非なるものだ。乞食も浮浪者も放送禁止語となっている。乞食は江戸時代にあっては立派な職業の一つだった。乞食になるにもそれを証明する鑑札が必要で、例えば江戸の町では非人頭の支配下支配下にいなければならなかった。つまり江戸時代まで、乞食というのは許可制で管理されていたのだ。乞食はまた、諜報活動も業とした。


【かたわ】


かたわについて、乙武洋匡氏はこう語っている。「例えば、僕に対して、『かたわ!』と言う人がいたとすると、それは『不謹慎だ!』と言われたりするかもしれない。でも僕のことを大事に思ってくれている友人が、『こいつ、“かたわ”だからさ〜(笑)』と言ってもそれは失礼ではないと思うし、僕も傷つかない。それが『乙武さんは、そんな体なのに頑張っていらっしゃって…』と、きれいな言葉で言っていても、実は障害者である僕のことを見下して言っていたとしたら、そっちの方が失礼だと思うんですよね


【オロッコ


一部の政治家をはじめとする日本人は自らの国を「単一民族国家」だという誤った認識をしているが、もちろんそれは間違いである。日本は、在日朝鮮・韓国人をはじめとして、アイヌなどが生活している多民族国家である。アイヌは主に北海道に暮らしている北方民族だが、ギリヤーク、オロッコという北方少数民族も北海道には存在していた。やがてアイヌに追われてサハリンへ移動したと考えられている。



「障害と障碍」、「どもり」、「小人」、「支那なども、そうなんだね。(・_・)
私は小さい頃から「どもり」なので、よくわかるなあ。だいぶ克服してきたけど、完璧には治らないんだよね。そんな私が、人前でしゃべる仕事をしているなんて不思議。一読する価値がある。貴重な本です。



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