- 作者: 内田美智子,諸江和美,佐藤剛史
- 出版社/メーカー: 西日本新聞社
- 発売日: 2009/05/11
- メディア: 単行本
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BOOK〜屠殺場の仕事とは?…『牛を屠る』(佐川光晴)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20100301
BOOK〜みんなで考えよう!…『いのちの食べかた』(森達也)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20090413
CINEMA〜あの実話が映画化!…『ブタがいた教室』(妻夫木聡)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20090611
さて、この本は、子どもから大人まで読んでほしいなあ。小学校の授業参観に出た、食肉センターで働く父とその息子の話。「お父さんの仕事は?」という先生の問いに「肉屋です。普通の肉屋です」と言ってしまう。牛を殺す仕事とは言えないのだ。
ある牛の「みいちゃん」が同センターに運ばれる。牛を出荷しないと正月が越せないという酪農家と「みいちゃん、ごめんね、ごめんねえ…」となきじゃくる女の子。それを見た瞬間、やっぱり食肉センターの仕事を辞めようと決意するのだ。そのとき、息子は…。あとは読んでね。
ウチの牛が出荷されるときに、同じように兄が親に「ボクの牛だ〜!」と泣きじゃくったという。私は覚えていないんだけどね。(゜o゜)
・私たちは食べ物を食べて生きている。生きることは食べること。すべての食べ物は命だ。肉も魚も野菜も米も、すべてが種を残そうとする生命体だ。人が生きるということは、命を頂くこと。殺すこと。私たちの命は、多くの命に支えられている。それを実感したときに、食べ物のありがたみが分かる。食べ物を粗末にしてはならないと分かる。
・ニワトリを世話する八尋幸隆さん(福岡県)
「ニワトリもいつかは死ぬ。でも、生きとる間はニワトリらしい生き方をさせてやりたい」そんな愛情を持って、育てたニワトリを、最後は肉にする。「かわいそうという気持ちは確かにある。だけど、自分はできんけん、他の人にやってもらおうとは思わない。最後まで自分でやってやろうと思う」
「モジャコ(ブリの稚魚)を捕まえた時点で、彼らは、俺たちに育てられるように運命が変わってしまった。だから大切に育てる。赤ん坊のころからいい餌を食べさせて、毎日、気を付けて目をかけちょる。そして、食べることによって、その運命が全うできるわけじゃ。一番かわいそうなのは、食べ残すことなんじゃ」
食事のときの「いただきます」という挨拶は、「お命(いのち) いただきます」というところが由来なのだとか。(゜o゜) 深いねえ…。これらの本は考えさせられました…。親子で読んでほしいなあ。おススメ!