- 作者: 養老孟司製作委員会
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/03/29
- メディア: 文庫
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さて、この二人の組み合わせは異色だ。解剖学者の養老先生と爆笑問題の太田か語る現代人の悩み克服術と目からウロコの人生相談。さて、自分だったらどう答えるだろう!?とシミュレーションしながら読むのもいいよね。その中でも養老先生の「悩み」についての見解が実はいちばん腑に落ちたのだ。そのエッセンスを紹介しよう。
・人はなぜ悩むのか?人の脳は右脳と左脳の二つに分かれているのですが、右の脳と左の脳は、基本的に正反対のことをやっています。男性の場合、通常、左脳は意識脳で言葉を使い、右脳は無意識脳で言葉にはなっていない。そして、左がやっていることに対して。、右はちょうど正反対のことをするんです。「中庸」という言葉がありますが、何かものごとをうまくやるためには、どちらか一方に偏るのではなく中庸でなくてはなりません。その中庸を理解するには、正反対のことを評価し、秤量しておかないと、中庸を導き出すことはできません。つまり、両極端がわからなければ中庸はわからない。
だから、その両極端のことを左脳と右脳がそれぞれにやって、中庸を見極めているんです。大事なことほど迷う、悩むのは当たり前のことなのです。言い換えれば。、迷わないでやった行動は覚えていない。つまり。、記憶に残っていないわけで。記憶に残るのは悩んだことになるわけです。そこで重要なことは、正しい結論を出せるかということではなくて、そうした悩みを考え、それに耐え抜く脳の強さなんです。僕はそういう頭を「頭丈夫」というんだけど、こうした悩みに負けない力が重要なのです。そして悩むにも能力がいるんですね
・「努力している限り人は迷うものだ」とゲーテは言いましたが。その理由ははっきりしていて、その迷っていることで、何か不具合がなければ、迷っていてよいということなのです。別な言い方をすると、何かを決定しなくてはならないときに、それを迷っているということは、「迷っていられる」状況がまだある、つまり、余裕があるということですから。
いずれ決断しなくてはならない時期がくれば、決断せざるを得ないわけです。そこでも決断できないでいるということは、「決断しないでそのまま過ごす」という決断をしたことになる。それだけのことです。そして、どんな決断をしたにせよ、結果は自分で負わなければいけないことに変わりはありません。「決断」とは、どちらか一方を捨てるということです。それだけで、自分を変えることになります。
なるほど!人生に悩むのは当たり前なんだね。よかった。何か人生のヒントになるかも。おススメ!(^O^)/