「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜日本のアンデルセン!…「小川未明童話集」

小川未明童話集 (新潮文庫)

小川未明童話集 (新潮文庫)

子供の頃から童話や児童文学が好き。(^◇^)「ごんぎつね」新美南吉注文の多い料理店宮沢賢治「モモちゃんシリーズ」松谷みよ子「コロボックルシリーズ」佐藤さとる…などなど。

そして、確か小学校の時の教科書に載っていてそれから愛読している、日本のアンデルセンこと小川未明。(^−^)実は、新潟県上越市高田の出身なので、とても馴染み深い。一般に一番有名なのは、赤いろうそくと人魚かな!?

久しぶりに読みましたよ〜!改めて深イイ内容。中でも一番好きな作品がコレ。そのあらすじを紹介しよう。


「殿さまの茶わん」


殿さまが愛用している茶わんがありました。それは、とても薄手で軽くて上品で、有名な陶器師が作ったものでした。
しかし殿さまは、食事の度に、熱い汁やお茶をその茶わんで飲むたびに手が焼けるような我慢の毎日でした…。

そんなある日、殿様は山国の百姓家に泊まった際に、質素ながら素朴な心のこもった料理を食べたあと、黒くぶ厚く重たい茶わんでお茶を飲みました。
そのとき、茶わんは厚かったので手が焼けるようなことはなく、殿さまは感激しました。「この茶わんは、なんというものが焼いたのだ?」 「それは、名もない職人が焼いた茶わんでございます。粗末で失礼いたしました」

後日、殿さまが町の陶器師にいいました。


「おまえは、陶器を焼く名人であるが、いくら上手に焼いても、しんせつ心がないと、なんの役にもたたない。俺は、おまえの造った茶わんで毎日苦しい思いをしている」


その以後、この陶器師は厚手の茶わんを作る普通の職人になったのです。


ん〜!深い!やっぱり24金よりも、18金。どんなに立派なものでも現場で使えなければ意味がないんだね。


赤いろうそくと人魚」、「野ばら」、「ある夜の星たちの話」、「牛女」、「港についた黒んぼ」、「二度と通らない旅人」、「かたい大きな手」など名作揃い。大人から子供まで楽しめます。おススメ!(^◇^)


小川未明文学館
http://www.city.joetsu.niigata.jp/sisetu/ogawa-mimei/index.html