「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜『「本番60秒前」の快感』(佐々木信也)

またまた野球の本。(^−^) 好きなんだよねえ!年間4、50冊は野球関連の本を読んでるのかなあ!野球は、観てもいいし、やってもいいし、読んでもいいってか!(^◇^)

フジテレビプロ野球ニュースの総合司会を12年間務めた著者・佐々木信也氏。実は神奈川県湘南高校出身で甲子園にも出場し、ナント優勝!(・。・)慶応大学を経て、いまはなき高橋ユニオンズに入団、二塁手として全試合全イニング出場を果たし、シーズン180安打は現在も破られぬ新人選手の最多安打記録だそうだ。


しかし球団の吸収合併もあり、若干27歳で現役引退、野球評論家の道に進む。もう76歳だってさあ!若いよね〜。プロ野球ニュースの舞台裏だけでなく、巨人のV9時代をすべて知り尽くした著者だからこそ語れる極上のエピソードが詰まった一冊 。その中でも王、長嶋の話が対照的でオモシロイので紹介するね!


・ある日の試合、巨人の完封負けで幕を閉じ、選手たちがうつむき加減にロッカールームへと引き揚げていく。王などは、人一倍責任を感じているような表情で、私の目の前を通り過ぎていきます。そして、ノーヒットに終わった“戦犯”の四番・長嶋。ところが、彼は上を向き、まるで湯上がりのようにほっぺたは桜色。ゴキゲンとまではいいませんが、王とはあまりにも対照的で、「きょうはおしまい、あした、あした!」といいます。私は「いったい、おまえさんはなんだ。巨人の四番バッターだろ。ミスタージャイアンツといわれながら、なんだあのざまは。あした、あしたとは!少しは責任を感じたらどうなんだ」すると長嶋はこう答えました。


「佐々木さん、お言葉ですが、僕が荒れまくるのは、試合が終わるまでです。試合中だけなんです。ゲームセットの瞬間から、僕の気持は明日に向いてます。明日のピッチャーは誰で、あのピッチャーはどう打ってやろうか。その時点から気持ちは明日に向いているんです」


そうだったのか。私は長嶋に、真の勝負師の姿を教えられました。あの三振が、あのゲッツーが、といつまでも残像を引きずっているようでは、本当のリーダーにはなれない。あれほど切り替えのが早くてうまい男を、私は見たことがありません


・野球の世界では何人ものスーパースターが存在しますが、王ほど気配りができる人はいない。王は、これまでにどれほどのサインを書いてきたのでしょうか。一日平均50回で計算すると100万弱。いや、もっとスゴイ数字かもしれません。ただ単にササッと「王貞治」と書くのであれば、自宅前に100人の少年ファンが集まろうとも、ひとり10秒として全員で1000秒。倍の時間を見積もったとしても2000秒、30分で片付く計算になります。
ところが、王は子どもたちを一列に並べ、ひとりひとりと目を合わせ、「キミは野球をやっているのか?」などと声を掛けながらサインを書いていく。ゆえに時間を要するようになり、着たばかりのシャツが汗まみれになってしまうのです。


ん〜!さすがON!(・。・) 他の話も秘蔵モノが満載!おススメよ。