- 作者: 今尾恵介
- 出版社/メーカー: 東京堂出版
- 発売日: 2008/12/01
- メディア: 単行本
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さて、戦後の住居表示法から昨今の平成大合併にかけて、古くから使われた地名が各地で失われた。本書は、北海道から沖縄まで過去使われてきた地名の由来や、それがなぜ消滅したのか、その理由を探っている本なのだが、オモシロイ!実にオモシロイ!(映画「容疑者Xの献身」のガリレオ先生こと湯川学役の福山雅治ふうに…)
消滅理由は、市町村の合併に伴うものが多いんだけど、歴史ある地名がなくなるのはとても淋しい…。
オウム事件である時期もっとも有名な村だった、上九一色村は、平成18年に北部が甲府市、南部が富士河口湖町に合併されることになり、すでに消滅。埼玉県与野市は鎌倉時代から続いた由緒ある地名なのにかかわらず、「さいたま市中央区」に。いくつか紹介しよう。
・足立町 → 埼玉県志木市
・西武町 → 埼玉県入間市
・東葛市 → 千葉県柏市…わずか二ヶ月で消滅
・桐ヶ谷 → 東京都品川区西五反田…斎場の名にかろうじて残る
・東京市 → 東京都…戦時中に消えていった日本最大の「普通市」
・淀橋 → 東京都新宿区…ヨドバシカメラの名前の由来の橋の名
・吉原 → 東京都台東区千束四丁目
・木挽町 → 東京都中央区銀座一〜八丁目の一部
・湘南村 → 神奈川県相模原市
・黒磯市 → 栃木県那須塩原市
・今市市 → 栃木県日光市
・コザ市 → 沖縄県沖縄市
・首里市 → 沖縄県那覇市 …などなど。
何か時代の変遷を感じるね…。(^_^;)そしてひとつひとつのドラマがまた面白い!地理ファンはぜひご一読してみてはいかが!?(^v^)