酒場のギター弾き 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜「先手」にはない夢を実現する力…『後手という生き方』

最近は、ずっと指していないが、将棋が好きだ。(^^♪ この世の中で最も賢い人は、プロの将棋指しだと私は信じているし、勝負の世界に生きる彼らを尊敬している。あ〜プロ棋士になりたかったなあ…。(^^♪


2005年将棋界で、歴史的な出来事が起きたことはまだ記憶に新しい。アマ棋界から、プロ入りの編入試験が61年ぶりに行われ見事35歳でプロ入りした瀬川晶司四段だ。


将棋界というのは、三段までは修行、四段からプロである、そして年齢制限がある。奨励会というプロ育成機関で26歳までに四段にならなければ、退会となり永久にプロになれないという厳しい世界。『負けたら人生おしまい。四段に上がれなかった死ぬしかない』という気持ちを皆奨励会員は思っているそうな!スゴイ!まさに伸るか反るか!(>_<)


彼は三段で足踏みし、26歳で夢を絶たれてしまう。エリートとはほど遠く、オチコボレであるプロ棋士になることだけを夢見ていた彼が、プロへの道を閉ざされた瞬間は、どんな気持ちだったのだろう。将棋関係の書籍、資料を全て処分し、一時は完全に将棋から離れた。人生おしまい…と考えていた。人より10年遅れての大学進学、サラリーマン生活、そして再び趣味として将棋を始めたのだ。


すると、プレッシャーのかからない気楽な状態でのびのび将棋を指すということで彼の棋風が伸びていくのは何と皮肉なことだろう、プロ棋士との公式戦でも好成績を上げ、日本将棋連盟に嘆願書を出し、試験に合格し、プロになった。「後手」で得たものが、人間としての強さ、財産になっている気がする。


瀬川氏は言う。『一定の条件を満たし、正しい訓練さえつめば、将棋の世界に限らず、トッププロにななれないかもしれないけど、誰でもプロになることは出来る』


そのためには、やっぱり繰り返し反復だ!!!アマ時代は、仕事が忙しければ、一週間くらい勉強しないときもあった。しかし、プロはどんなことがあっても定期的に勉強しなければならない。量的にはアマの何倍もの時間をとっているし、(オフの時でも一日6時間!)質的にも深い勉強をすることになったという。


有名なピアニストの言葉。『練習を一日休めば自分にわかる。二日休めば批評家にわかる。三日休めば聴衆にわかる。』を思い出した。


瀬川氏の印象的だった言葉をいくつか紹介しよう。


『羽生さん、谷川さんらトップ棋士はオーラを出している。その人がいるだけで場の空気が澄んで引き締まるのだ。それは、とても心地いいものだ。これまで築き上げてきた自信がしぐさに表れ、内面からもその自信が見えないエネルギーとして放出されているのだろう。』


『プロとアマの差は、勝つことの執念。桁違いに違う。生活がかかっているプロは勝たなくてはならないということが体の芯まで染み付いている。どこまでも逆転の可能性を持った手を狙っている。プロはあきらめが悪いのだ。』


囲碁の趙冶勲(ちょう・ちくん)さんが、交通事故にあい、手術の際に、「碁が弱くなる可能性があるから全身麻酔はやめてくれ」といったそうで。囲碁にかける思いというのがすごい。努力だけではできないことです。』


クウ〜!!!遅咲きの瀬川氏がどれだけ多くの人を勇気付けたことか!彼を心より応援する!ヽ(^o^)丿