
なんでこの本を手に取ったのか!?全然思い出せない。(笑)そんな出会いがあってもいいだろう!♪(笑)(=^・^=)
「自分を呼ぶのに「私」も「あたし」もしっくりこない妙子が出会ったのは、一人称からフリーな夏実(「小桜妙子をどう呼べばいい」)0。ほか、恋愛、友情、くされ縁……名前をつけるのは難しい、でもとても大切な、女同士の関係を描く23篇。読後に世界の景色が変わる1冊」そのエッセンスを紹介しよう。
【十本目の生娘】
なんだあ、こんなもんか……。っていうのが最初に出てきた感想だった。ガッカリだよね。 後生大事に(してたわけじゃないけど) 二十歳までとっといたんだから、 それなりのインパクトが欲しかったのに。 もちろん痛みはあったし衝撃もあったけど、 これなら駅の階段で滑って転んだときのほうが痛かったしショッキ ングだった。それに「身近に感じる」とか「コミュニケーション」 とかよく聞くけど、 隣で寝てる男はする前よりももっとさらにわけのわからない生き物 に見えてるんだからますます意味不明。なんだ、こりゃ? 頭の中はハテナマークでいっぱい。とにかくそれが、 私の初セックス。一本目のちんこの感想。
・それから季節はめぐり、私は辛抱強く四本、五本、 六本と続けたけど、やっぱり結果は芳しくはなかった。 ちんこを見たり触ったり入れたりするたびに、 まるで初めてするみたいな気分になる。 それは新鮮って意味じゃなくて、慣れなくて馴染まないってこと。 同じちんこと何回かしたほうがいいのかなと思って二本目に再登壇 願ったけど、それでもダメでした。
セックス向いてない。セックスが下手。セックスが苦手。 これのどれかなのかな。でも私はまだ二十歳で、 そろそろ二十一歳になるけど、そんな若さで「セックス」 っていう世界的ムーヴメント、 巨大なイベントを諦めちゃうのはなんだかもったいない気がした。
・「セックスについて教えてほしいんです!」金髪さんはぼかんと口を開けた。私は慌てて左手はパー、 右手は親指を折り曲げて、両手で「九」を表して「九本やったけど分からないんです!」と付け足した。
金髪さんは私の指と私の顔を三回くらい交互に見て、「オッケー」と言った。ほうき星がきらきら、目の前で揺れる。細い指が、折り曲げた私の親指に触れた。
すると、まるで千回もそうされてきたみたいな気持ちと、 初めて他人に触れられたよ
うな気持ちと、雨が肌の上で蒸発する感触と、 心臓と時間と呼吸が音もなく止まる感覚と、 名前の知らない曲が鼓膜の中で炸裂する幻聴が私を一度に包み込ん で、それから弾けた。口から勝手に「あっ」って声が出た。 その瞬間、私、長い初体験を終えたの。
スゴイなあ……これを女性が書いているのがスゴイなあ……表現は自由なんだね。オススメです。(=^・^=)

