「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「列車名大事典」(寺本光照)

鉄道オタクというほどではないけど、鉄道の歴史とか好きなんだよねー。さあ、この本。鉄道のネーミングにスポットライトをあてた本なんだけど、これがまたオモシロイ!!!!

 

鉄道150周年を迎えた今年、鉄道の歴史に大きな関心が寄せられているが、日本の鉄道のこれまでの歴史を「列車名」という切り口から概観した大事典の最新増補改訂版。鉄道の歴史研究に絶対必要なベーシックな基礎資料として、類例のない必携書。そのエッセンスを紹介しよう。

 

明治(1872)5年9月12日 新橋〜横浜間開通。鉄道の有用性、将来性に鉄道建設の機運が盛り上がる。しかし明治10(1877)年に勃発した西南戦争の影響で財政が極度に逼迫したため、政府の代わりに民間でも企業として鉄道の敷設が計画されるようになった。

 
官営鉄道東海道、北陸、中央(八王子以西)信越、奥羽の各線
幹線系私鉄=豊北、常磐高崎線(日本鉄道)山陽線山陽鉄道)など。
 
日露戦争直後の明治39(1906)年3月31日に、日本鉄道など主要17社を買収する鉄道国有法」が交付され、軍事輸送上鉄道が重要な役割を持つことや、幹線系路線が分割されていると、有事の際に障害になると政府が判断したのが直接の理由。翌明治40(1907)年に主要私鉄が国有化され、昭和62(1987)年4月に国鉄から民営に移行するまでの基盤が出来上がった。
 
・それまでは列車番号で、列車名は昭和4(1929)年9月15日までまたねばならなかった。東京〜下関間に特急「富士」「櫻」命名が列車名のはじめ。要はお役所の列車といった硬い感じのする国鉄を、身近な存在として広く一般に親しんでもらい、利用を促すのが狙いだった。それにより列車名の公募が実施され、結果一位の「富士」3位の「櫻」が採用。2位は「燕」でスピード感が買われ、翌年秋から東京〜神戸間で、運転予定の超特急用に温存された。
 
昭和15年10月『時間表』には特急「あじあ」「あかつき」「天馬」、急行「はと」「大陸」「ひかり」「のぞみ」「興亜」「あさひ」といった列車名が掲載されている。しかしその後の戦局の悪化に伴う戦時陸運非常体制実施により、昭和17年以後は優等列車が大幅に削減され、「富士」昭和19年に廃止された。
 
「特急と列車名の復活」「急行にも列車名命名が本格化」「新幹線は2つの列車名でスタート」「国鉄末期には列車名もじり貧」など。
 
いいなあ。鉄道の歴史って。ドラマがあるなー。じっくり手元に置いて読みたい本。オススメです。(^^)