
全作品読破を目指している喜多川泰さんの本。現代の「オグ・マンディーノ」ともいうべきモチベーション小説だと、ワタシは思っているのだ。これ、読んで感動しない人はいないんじゃないかな!?
「主人公の颯汰(そうた)は誰もが羨む水泳のセンスを持つ高校3年生。しかしライバルに本気で挑んで負けるのが怖く、早々に水泳を辞めて「書道部」に所属しながらダラダラした受験生活を送っている。そんなある日、颯汰は熱中症になって道端で倒れてしまう。次に彼が目を覚ますと、そこは父親がお気に入りで何十回と観ている映画『Ladybird』に出てくるバーだった。しかも目に映った人物は映画の中でいつも観ているその人たち本人……。キラキラと輝くように生きている大人たちとの出会いが、颯汰を変えていった」そのエッセンスを紹介しよう。
・私たちは、秘密の会を結成している仲間なの。7人。メンバーは7年に一回、同じ日に、ここに集まって秘密の会を開いていいるの。だけど、その一人がメンバーから抜けてしまった。だから、この会を続けるのか、それとも解散するか、これからのことを話し合うところなのよ。
・昨日、舞台の設営を手伝わされただろ。あの時にわかったんだよ。俺たち七人で、一人では持ち上げられないほど大きなものを七つ運んだじゃないかって。あれが、それぞれの夢ならって考えたんだよ。一人がひとつずつとてつもなく大きな夢を持っていて、それを動かそうと必死なんだけど、一人の力じゃどうしたって動かない。それを七人がそれぞれやっていると、何十年経っても無理かもしれないんだ。でも、七人で一緒になれば、全部を動かし終わるのに10分もかからなかったんだぜ。
・どうかな……お互いの夢を全力で応援する。一人の夢の実現を全力で助ける。それを全員が夢を叶えるまで続ける。そんな秘密結社、俺たちで作らない?
・少なくとも年に一回は会って話をしようって、ホオズキの咲く季節に、7月25日、この会を結成した日ね。その日に七人で会って、話をすることにしたの。秘密結社Ladybirdの『ホオズキの会』と名前をつけてね。そこで、将来の夢についてみんなで話したわ。
・「さようなら」「何だよ。なんでこうなるんだよ。何もかもが、上手く行かない。何でこうなるんだよ、俺は」
・「実際、映画監督になるための勉強を初めてみるとさ、今まで何も知らなかったことに気づいて、やることの多さに愕然とするんだよ。知識ってのは風船みたいなもんで、風船の中に入っている空気が知ってること、風船の外が知らないことだとすると、中にたくさん空気を入れて知ってることを増やせば増やすほど、風船が膨らんでいって、知らないこととの境界線が広がっていくんだよ。知れば知るほど、わからないことが増える。それに、どんなに風船を大きくしても、外の空気の方が圧倒的に多い。自分の無知さを思い知らされるわけだよ。まさに今その壁と戦ってる感じだね」
・誰かの力にぶら下がるためにも、俺たちは集まったわけじゃない。みんなの夢を、全員で持ち上げるためには、自分の力を精一杯磨かないとみんなに申し訳ないって、俺はいつも思ってる。だから、まずは、それぞれが本気になって、自分の前にある扉を開こうぜ。自分の力を磨こうぜ。
・みんな図星だったんだよ。秘密結社なんて子供じみた遊びだと思ってたし、メンバーの中の誰かが本気になって、本当に有名人にでもなればラッキーだくらいにしか考えていなかった。そして何より、これから始まる四年間の大学生活をめいっぱい楽しむ気満々だった。
・20キロしか持ち上げる力がない人が、七人集まって140キロを持ち上げて、一人で120キロを持ち上げた人だけが入れる世界に飛び込んでも、そこにはそれが出来た人しかいないからね。そんな世界に飛び込んだ途端に、それぞれはどうなる?
・いいかい。目標を達成したいと思って、本気になるだろ。そうすると、それを応援する人たちが必ず現れるんだ。この世界は、人と人との繋がりでできている。誰かが本気で目標に向かって努力している姿っていうのは、それほど人の心を打つってことさ。
・颯太は衝撃を受けていた。「LadyBird」は、想像したような、単なる仲良し夢実現サークルではなかった。一人ひとりが、覚悟を持って自分の人生をかけて挑戦をする、戦う大人の集団だった。
・毎日ほんの少しでもいいから、前に進んでいるという実感があれば、昨日の自分よりも一歩目標に近づいたって思えたからね。努力し続ける以上。ほんの少しからしれないが良くなっていくしかないだろ。日々……。
・多くの人は『ある道』を歩いている。『すでにある道』って意味さ。誰かが作った道を使って目的地にたどり着く方法を選択すると、どうしても少ないイスを巡っての椅子取りゲームが始まる。
・弁護士になるための『道』はハッキリしている。誰もが知っている。誰かが作った道を行くしかない。
・「青年、お前かっこいい男になりたくねぇか?」「そりゃあ……なりたいです」「だよな・じゃあ、どんな男がかっこいい?かっこいい男ってなんだ。今までのお前は、かっこいい奴だったか」
・「お前には、他の奴になり才能がたくさんある。それに気づくためには、運も必要だろう。それもある。あと足りてないのは、逃げないって覚悟だ。逃げないって決めて自分を磨いてみろよ。何もしないで開花する才能なんてねぇんだよ」
・子供の頃は、誰だって自分のことで精一杯だ。あれが欲しい、これが欲しい。でも、大人は違う。自分ではない誰かのために、自分以上に大切な誰かや何かのために、自分の人生を使うんだ。そこにこそ真の幸せがある。
・テントウムシが、幼虫から成虫になる間には、蛹の期間がある。それまでの経験を活かして、全く別のものに生まれ変わるこの時期は、俺たちにとって本当に苦しい時期になるかもしれない。今までの価値観を捨て去る必要だってあるかもしれない。だけど、それを乗り越えて成虫になったら……一気に世界は広がる。今までは這いつくばって移動していたのが、空だって自由に飛べるようになるかもしれないんだ。
・大人は誰かと交わした約束を守ることで生きている。
・人間、辛いことや苦しいこと思うようにいかないことがあると、それが原因でダメになっちゃう人と、それが原因で成長する人がいるんだって。ダメになる人は、自分ではない誰かや何かのせいにする人。
・今までお前が保科や本庄、御堂から聴いてきた話も俺がこれからする話も、すべて種でしかない。お前が持って育てようとしたら、芽を出させるのすら大変なことだとわかるだろう。それでもあきらめずにしっかり世話をして、何年も大事に大事に育てれば、そのうちたくさんの実をつけて、それを楽しむこともできるし、更にたくさんの種を生み出すこともできる。いいか。一生かけて、俺たちから教わったことを自分の中で大きく育てていくんだ。それは、お前の人生を支えてくれる柱になる。そんな柱を作る覚悟を持て。わかるか。
・『僕は努力をする。だから、それにふさわしいものを与えてください』
・今日一日だけ、そっち側の人間になると決めろ。今日一日だけでいい。今日一日だけは、負けないし逃げない。今日だけは、自分が手に入れたいものにふさわしいと自分が納得ができる生き方をする。そんな一日が送れたら、合格への道は半分来たも同じだ。一日できる奴には、ずっと続ける力が必ずある。今日一日すらできない奴には、一生チャンスはない。
・いいか、俺たちは、自分の未来に恋をしたんだ。やらなきゃいけないことはわかっているけどできないっていう奴は、まだまだ自分の未来に対して恋をしていない。お前はどうだ……。
・確かに、自分が好きな異性に対して恋するように自分の未来に恋をすることができればどんな問題もすすんで引き受ける人間になれるだろう。
・やらなきゃいけないことに苦しめられるんじゃない。そんなこと、試練でも何でもないと思えるほど、大好きな未来を持ってみろ。
・人は誰かと交わした約束を守ることで、人生を生きています。約束を守ることで、社会の中で生きていく上でなくてはならない信頼が作られていきます。ところが、世の中には、誰にとっても守るのが非常に困難な約束があります。それは「自分との約束」です。自分との約束を守れる人になるだけで、自分でも驚くほど、自分の脳力を開花させることができるようになるのです。
・「お天道様は見ているよ」最近、お天道様が消えつつあります。それは日本人が持っているひとつの強さの喪失でもあります。今の人が「自分との約束」ととらえていることも、お天道様は見ていると思って育った人は「自分ではない誰かと交わした約束」になります。
いいなあ。ドキッとするコトバばかりだなあ。高校受験のとき、チャレンジを諦めて、本気を出さなかったワタシみたいだなあ……。モチベーション上がるなあ。喜多川さん、いいなあ。今年のベスト10入り間違いなしだね。超オススメです。(^^)

