・どうすれば相手のモチベーションを高め、能力を引き出し、 高い成果を挙げることができるのか。 メンバーを成長させることができるのか。その方法は「教える」 のではなく、自分の頭で考えさせるように質問し、 コミュニケーションをとる「コーチング」という技術だ。
・プロ野球選手はわがままだ。現役時代の僕もそうだった。 それぐらいの気概がないと、 プロフェッショナルという厳しい世界を生き抜いていけない。 このわがままな気質は、いわゆる「一流」 と呼ばれるレベルに到達し、 人間的に成熟したころに少しずつ消えていく。
・だから、プロ野球選手はコーチに頭ごなしに教えられたり、 結果だけを見て指導されるのを極度に嫌う。 選手にとって嫌なコーチは、事前に何も指導していないのに、 マイナスの結果だけを見てあれこれ言ってくるタイプだ。 自分の経験ばかりを延々と話すコーチも煙たがられる。
・自分のことしか考えてこなかった人間が、 何の準備をなく教える側に立っても、自分の経験を伝えることしかできない。
・ニューヨーク・メッツのボブ・アポダカコーチ「 おまえ以上におまえのことを知っているのは、 このチームにいない。だから、おまえのピッチングについて、 俺に教えてくれ。そのうえで、 どうしていくのがベストの選択かは、 話し合いながら決めていこう」驚いた。 コーチからそんなことを言われたことがなかったからだ。
・プロ野球におけるコーチと選手の関係は、これまで「師弟関係」 が主流だった。しかし、 こうした指導はコーチのミニチュアを再生産するにすぎない。 選手が持っていたせっかくの個性が消され、 本来持っていたはずの本当の力は出てこない。
・サッカーのコーチは、自分が教えたことを選手が出来なければ、 それは選手の責任ではなくコーチの責任であると考える。だから、 一つのスキルを指導するために、 無数の指導方法を知っていなければならない。しかし野球界では、 教えたことができないのは選手の責任と考える。 その考え方の違いに愕然とした。よく考えれば、 野球界の非常識さは歴然としている。 できないのは選手のせいだと開き直るのは、 職場放棄としか言いようがない。
・権藤博さん「おまえたちはプロだ。能力があってやればできる。 どうせやるなら、格好良くやろう」。
その他、「コーチの仕事は「教える」ことではなく「考えさせる」こと」「 相手と自分の経験・常識・感覚がまったく違う」「 強制的な指導は目的を見失う」「 ミスの指摘は自尊心を傷つけるだけ」「 コミュニケーション能力が低いと、言いたいことが伝わらない」「 コーチのコミュニケーションミスから、 モチベーションを下げる選手は多い」「 アドバイスは邪魔なものだと肝に銘じる」「 上からのレベルの高い言葉は「翻訳」して現場に伝える」など。
「サボっているように見えて、本当にサボっていたら、それじゃダメじゃん!」(笑)オススメです。(・∀・)