「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「社員15倍!見学者300倍!踊る町工場 伝統産業とひとをつなぐ「能作」の秘密」(能作克治)

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社員15倍!  見学者300倍! 踊る町工場――伝統産業とひとをつなぐ「能作」の秘密

社員15倍! 見学者300倍! 踊る町工場――伝統産業とひとをつなぐ「能作」の秘密

 

明けましてお目出度うございます。今年もよろしくお願い申し上げます。4710日目の投稿です。今年も「価値ある一冊」の感動のエッセンスをお届けします。(・∀・)♪

 

2020年の一発目はこの本!カンブリア宮殿にも取り上げられたそうです。株式会社能作は、1916年(大正5年)創業の鋳物メーカーです。富山県高岡市にあります。

この17年で売上10倍、社員15倍、見学者300倍を達成した。その飛躍の秘密は、『しない方針』にある。すなわち、儲けを優先しない、社員教育をしない、営業活動をしない、同業他社と戦わない。そんな独自路線を歩む能作の経営スタイルと、数々の画期的な取り組みを、トップ自らが明かす」そのエッセンスを紹介しましょう。
 
鋳物職人の仕事は過酷でした。鋳物砂が焼ける臭いは独特で溶解した真鍮は1200℃を超えます。砂と汗で、四六時中、身体はベトベト。細かい砂を使うため、空調は使えない。1年間で体重が30キロも減るハードワーク朝早くから夜遅くまで、がむしゃらに働く毎日。人手が足りない、土日もない。昼食は5分ですぐ作業に戻る。過労から下血が止まらなくなり意識を失い3週間の入院。鋳物業界は不景気による廃業が続き経営も火の車。働いて働いて働き続かなければ売上は上がらない
 
・工場見学に来た親子。母親が息子に「よく見なさい。ちゃんと勉強しないと、あのおじさんみたいになるわよ」僕は凍りつきました。そして心に決めたのです。鋳物職人の地位を取り戻す」
 
・基本的に「行き当たりばったり」の経営をしています。(笑)なぜならその方が錫と同じで臨機応変に、柔軟に対応できるからです。利益の配分も使うときがきたら使うし、使う予定がないなら使わない」という考え方です。
 
「数字至上主義は、仕事をつまらなくする」と思っています。能作の原動力は「楽しむこと」です。楽しんで仕事をしていれば、お金は勝手についてくる」と信じています。
 
新高岡駅から車で約15分の地に、売上が13億円のときに16億円をかけて新社屋を建設。
 
・企業秘密の約2500種の木型を公開したら、若者の一大インスタ映えスポットに変貌。
 
・平均年齢32歳の職人の横を、工場見学にきた子どもたちが笑顔で「電車ごっこ
 
ゴールデンウィークには一回500円の鋳物ガチャガチャで「大仏焼」で大盛り上がり。
 
・カフェ(IMONO KITCHEN)の「職人カレーセット」が大人気メニューに。
 
・「観光カード」で富山15市町村おすすめ店やスポットを紹介し、地域と共存共栄。
 
・世界初、100%錫の「曲がる食器」がニューヨークでも大人気に。
 
 
・創業103年の伝統の技術で、「ヘバーデンリング」など医療分野にもチャレンジ
 
・結婚10周年を祝う「錫婚式」を企画し、鋳物の工場で錫婚式を開催
 
楽しいことを続けていくと、新しい情報や新しい出会いに恵まれ、社内が自然と活性化していきます。そして、その新しい情報や出会いがまた別の「新しい仕事」を引き寄せる。その繰り返しが能作を成長させてきたのです。新しい仕事はリスクの塊です。正確な売上予測などできるはずがない。数字(売上)を目標にしたとたん「新しい仕事」に消極的になり会社の商品を止めてしまいます。だからこそ数字より楽しさを優先しています。
 
「儲けろ」「売上を上げろ」「利益を出せ」と言ったことは「一度も」ありません。社員に与えるべきは、ノルマではなく「楽しさ」です。
 
【能作の「しない」経営方針】
 
・「設け」を優先しない。「楽しむこと」を優先。
社員教育をしない。自分で気づかせる。
・営業活動をしない。営業される側になる。
・同業他社と戦わない。共創する。
 
【アイデアを生み出す7つのルール】
 
1 人のマネをしない
2 素材の性質を知り尽くす
3 他人の考えを否定しない(自分の考えに固執しない)
4 美術品ではなく「生活に密着した製品」をつくる
5 蜘蛛の巣を張り巡らせて、情報をキャッチする
6 デザイン力を磨く
7 「軸」から外れない
 
ものづくりに関して、日本は「世界一」だと僕は思っています。ですが、日本人は「伝え方」(プレゼンの仕方)がうまくありません。実力があるのに、実力を隠そうとします。だから海外では「実力がない」と評価されてしまいます。
 
・僕は事業計画を考えるよりも先に「まず、やってみる」タイプの経営者です。あれこれ考えるよりも先にやってみる。やってみると、考えているだけではわからなかったことが明らかになる。うまくいかなければ改善し、軌道修正しながら進んでいく。
 
【僕のポリシー】
 
・続けること、あきらめないこと
・すぎ去ったことを考えない。今を大事にすると未来が拓ける
・仕事を楽しみ、愉しむ。
・地域社会には労を惜しまず貢献する
・GLOCAL:Think Grobal、Act Local

 

これはあらゆる業界の成長のヒントになるね!超オススメです。(・∀・)♪

 

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社員15倍!  見学者300倍! 踊る町工場――伝統産業とひとをつなぐ「能作」の秘密

社員15倍! 見学者300倍! 踊る町工場――伝統産業とひとをつなぐ「能作」の秘密