「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「椅子の時代」(文・内田繁 写真・稲垣功一)

f:id:lp6ac4:20190507222648j:plain 

椅子の時代

椅子の時代

 

30年以上前の本なんだけど、スゴいよ、コレ!いわゆる「椅子の図鑑」なんだけどそのひとつひとつの椅子へのこだわりがスゴいね。(・∀・)

 

ワタシはどちらかというと畳派タツなんだけど(笑)椅子派になりそうだなあ!(笑)その中で2つ紹介しよう。

 

「カスティリオーニのメッツァドーロ」 ラクターの座席からの発想

 

f:id:lp6ac4:20190507103427j:plain

 

 

・実は、工業製品の真の姿は、そのひとつのものに費やした時間と、厳格なまでに妥協を許すことのない姿勢から生まれるものである。それは、永い時代を通して変わることのなりような価値を生むものでもあるし、何よりも人間の手だけでは、どうしても達成できないような、厳密な快さを持っている。カスティリオーニ兄弟の作品を見るたびに、工業の持つ良さ、そこから生まれるものの価値を認識せざるを得ない。工業とは、まぎれもなく、ものを生み出すひとつのすぐれた方法である

 


エーロ・サーリネンのチューリップ・チェア」 建築を思わせる美しさ

 

f:id:lp6ac4:20190507103336j:plain

 

僕は他の椅子に比べて、いつも「チューリップ・チェア」に異質なものを感じていた。何か椅子を超えた物体としてとらえていた。TWA(空港ターミナル)を見た時、その謎は氷塊されたように思う。一本脚と座との支えの美しさは建築のコラム(柱)と屋根との関係との関係に近い。それは、まさに下からの見上げを意識したのだろう。はたしてあの椅子は建築だったのかもしれない。


・よく言われることなのだが、人は、その人生でひとつでも愛することのできるような椅子を見つけたなら、幸せなことである。それは、住まいの中に自分だけの場を見つけたことになるからにほかならないのだろう。

 

デンマークでは椅子を買うことが贅沢なんだとか。冬の夜長の為、家に滞在する時間が長い分、家の中を過ごしやすくする事が何よりもの贅沢になる、と言う考え。わかる気がする。いいなあ……。椅子……いーっすねえ!(笑)オススメです。

 

f:id:lp6ac4:20190507222648j:plain

椅子の時代

椅子の時代