「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「買わねぐていいんだ。」(茂木久美子)

先日このブログでも紹介した山形新幹線のスーパー販売員、茂木久美子さん。この本は、さらに彼女の自叙伝的な内容とその売る技術、そして売り方というよりも人とのコミュニケーションの取り方を書いた本。そのエッセンスを紹介しよう。


・私は仕事でお客さまと接するとき、そのお客さまの「色」に染まってしまいます。人にはそれぞれの「色」があり、その色に染まることでお客さまとの距離がぐっと縮まる。そうやってひとりひとりのお客さまの色に染まることを、私は仕事をするうえでとても大切にしています、だからこそ、私は常に透明でありたいと考えています。


・私が構える店舗は、長さ1メートル、幅が約40センチのワゴン。ワゴンにどういった商品を乗せるかは、それぞれの販売員の裁量に任されています。朝一番であれば、コーヒーやサンドイッチなど、夕方や休日であればビールやお菓子、お弁当といった具合。その日、その時間の客層を的確に見極めることで、売上も変わってきます。開店時間は東京から山形までの約3時間半。客数、スペース、時間とすべてがとても限られている。その限られているなかで、いかにたくさんお客さまと接することができるか、そしてその商品をお買い上げいただくかは、工夫と努力、そして考え方によって変わってきます


・私はどの販売員よりも、お客さまからお声を掛けられることが多いようです。また、仕事で東京に来たときに、山手線のなかでおばあちゃんに話しかけられて、ずっとおしゃべりしていたということも。こういった声の掛けられやすさも、意識的に心を開いていることで変わってくるのではないでしょうか。「人から敬遠されがち」「よく怖い人だと思われる」という方は、意識的に自分から心を開くよう心がけているといいかもしれません。


・その日によって持っていくものは違いますが、ぶどうやラフランスといった季節の果物、さくらんぼカレーといった変わり種など、ほかの販売員が敬遠するものをすすんで選びます。これを持って帰ってきたら恥ずかしい。周りの販売員からも「なんで売れないもの持っていくんだ」っていわれてしまう……。そういったリスクを常に持つことで、自分のやる気を奮い起こしているわけです。


・私は後輩に常連さんとの付き合い方を、常連のお客さまだからこそプレッシャーを与えないよう指導しています。「別に無理して買わねぐていいんだ。本当に欲しかったら買ってけろなー」といいます。なぜなら、商品を買ってもらうのはあくまでお客さまと出会うための手段にすぎないと思うからです。私が本当に望むのは、ひとりひとりのお客さまとの出会い。そのきっかけとして「いかがですか?」とお伺いしているのであり、その結果として買っていただけるのであれば、とてもありがたいです。お客さまは新幹線に乗る時間がとても楽になるでしょうし、私と会ったときでも気軽にお話ししてくださいます。



最近、山形新幹線乗ってないなー。ぜひ一度お会いしたいなー!オススメです。(・∀・)

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「人の5倍売る技術」(茂木久美子)
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20150508