「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「創業一四〇〇年 世界最古の会社に受け継がれる一六の教え」

ウワサに聞いていた世界最古の会社、金剛組
ナント、578年、飛鳥時代に創業、聖徳太子の命で始まった世界で一番古い会社は、1400年以上の長きにわたり、なぜ生き残ることができたのか?そのエッセンスを紹介しよう。


金剛組はなぜ、一四〇〇年以上も生き残ることが出来たのか?それは、確かな技術を持つ人材を育て続けてきたことにあります。もう一つは後継者の選び方です。自分の子どものように育て上げた会社を次の世代に託すこと。そこまでは経営者の責任でもあります。金剛組は長らく「金剛」の姓を守り通していますが、そのすべてが直系ではありません。私を含めて、養子として迎え入れられる人間がいます。それは、血縁以上に、宮大工をはじめとする職方をまとめあげる能力を重視すべきという教訓があるからです。


宮大工は才能がすべてではないということです。日々の研鑽を怠らない真面目さがあれば、才能ある者を超えることもあるでしょう。どんな不器用な子であっても、同じことをひたすら一所懸命にやっていれば、苦手なことも必ずできるようになる。


木材にはクセがあります。それを活かす。それこそが機械にはできない宮大工の仕事であり、彼らの腕の見せ所です。


「大工の新前は、間違うてなんぼや」昔からそう言われています。肝心なことを教えるときほど、わざと間違いをさせるという者もいます。それは、若いときにたくさん間違い、失敗しながら経験を積んだ職人は、良い仕事をし、良き人を育てるからです。優秀な宮大工は、失敗したときこそ弟子に寄り添い、一緒に解決法を考えてやります


・熟練した棟梁はあえて難しい方法を採用することがあります。社寺の修復は50年、100年単位です。修復工事を請け負わせていただくとき、現場に当時の状況を知っている者がいることは稀です。そのため、現場、現場で、弟子が自分の仕事に幅を持つことができるよう、棟梁は意識して接しています。あえて難しい方法に挑戦させることは、弟子の成長を促し、どんな仕事がやってきても満足に対応できる人材を育てることにつながります。いつか評価されるときに備えて最高の仕事をすること。そして、それができる弟子を育てること。それが宮大工の使命であり、棟梁の責任でもあります。


その他、「義理と人情が救った存続の危機」「経営悪化の原因は不得手な事業に手を出したこと」「金剛組を潰したら、大阪の恥や!」…など。

やっぱり日本ってスゴイなあ。オススメです。(・ω<)