「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

COLUMN〜『東京ディズニーリゾートの危機管理』(スポーツ報知)


先日ここでも紹介した、東日本大震災の時のディズニーランドの対応。感動したよね。(・_・)


TV〜『7万人の命守った3.11ディズニーの危機管理!』
http://d.hatena.ne.jp/lp6ac4/20110518


たまたま、6月1日のスポーツ報知にその関連記事が載っていた。改めて今、日本における「危機管理とは?」「教育とは?」「準備力とは?」ということを考えさせられるコラムだった。せっかくなので第二弾としてその全文を紹介しよう。


【震災当日「初動30分の成果」客7万人けが人ゼロ】

< 震度6想定 年間180回訓練 >


今日から6月。東日本大震災から立ち直ったレジャー施設は、危機管理を強化しつつ夏本番にむけて動き出しているが、震災時の完璧ともいえる対応で声価を高めたのが、東京ディズニーリゾート(TDR)だ。運営するオリエンタルランド社(OLC)の早川清敬セキュリティ部長(44)が31日、震災後初めて取材に答え、当日の危機管理について振り返った。(酒井隆之)


3月11日午後2時46分―。夢と魔法の王国に震度5強の悪夢が襲った。波打つ噴水、傾くスピーカーの支柱…。東京ディズニーランド(TDL)と東京ディズニーシー(TDS)の両パークにいた計約7万人のゲスト(入園客)は、恐怖に胸を締め付けられた。40秒後に、地震発生のアナウンスが両パークに流れた。ショーの開始を告げる以外のアナウンスは異例。この日は、ゲストを安心させる誘導アナウンスが流れ続けたが、その指令を出したのがOLCセキュリティ部の早川部長だ。


地震対策統括本部長(OLC上西京一郎社長)の下、TDR地震対策基本計画(マニュアル)通り動いただけと強調したうえで、こう話した。


「キャスト(スタッフ)のトレーニングの成果を出せた。何より大事なのは、初動の30分なんです」


マニュアルに沿った訓練は、年間延べ180回にも及ぶ。オープン前とクローズ後に、二日に一回はどこかのエリアで行われている計算。「冬の午後6時。震度6強。ゲスト10万人」という設定で行う。実践された手順はこうだ。


1 ゲストを屋外に避難させる
2 笑顔で積極的な声かけと、負傷者の確認
3 二次災害に備え、頭の防護や暖を取るための物資、食料を配布する
4 手品やクイズなどでゲストを落ち着かせる
5 安全点検を済ませた屋内に誘導する。この間交通などの園外情報が告知された。


約1万人いるキャストは、初動の30分で情報収集とゲストの不安を取り除く。早川部長が詰めるOLCのセキュリティ棟では、怒声が飛ぶこともなくマニュアルが実践された。、けが人ゼロの報告が届いたのは、地震発生からわずか24分後の午後3時10分だった。


パークで働く9割以上の従業員がアルバイトだ。早川部長も昨年10月に広報部長から異動して半年足らずで震災に直面した。だが、これまでに神戸の「阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター」などを視察していた。運営本部の各部長が輪番で担当する両パークの統括責任者はあくまで「黒子」を自認する。キャスト個々の美談や武勇伝は表に出さない。あくまでも、ヒーローはミッキーマウスでいいのだ。
OLCの退職者が出版した美談やノウハウ本がベストセラーになっているのは皮肉なことだが…。


< 防災ずきん代わり ぬいぐるみを配布 >


地震当日、TDL一番の人気ショップ「アーント・ベグズ・ヴィレッジストア」では、店外に避難するゲストに、防災ずきん代わりにダッフィー(テディベア)のぬいぐるみ数百個が配られ、商品棚や倉庫が空になった。

「ゲストの安全のため、店内にあるものを全て使っていいと訓練で教えられました」


と、店長の福与絵里商品半場部スーパーバイザー(30)。不公平感も指摘されたが、実は、「安全の確認後、返却いただきました」という。お礼を言って返すゲストの意識も高かった。貸与した商品は売りものにならなくなったが、ダッフィーを抱くことで不安を解消されたゲストたちは、またこの店に戻ってくるに違いない。


やっぱり日頃の訓練のたまものだよね。繰り返し反復し、習慣化しているからこそ、反応レベルで動けるんだもんね。(^u^)