「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜泣きながら読む!感動飲食店ガイド…『感涙食堂』

感涙食堂―泣きながら読む!感動飲食店ガイド

感涙食堂―泣きながら読む!感動飲食店ガイド

タイトルに惹かれて読んでみました。…なんだろう?感涙食堂って!?(・。・)
これは、お店の写真も住所も出てこない飲食店の思い出やエピソードを集めたガイドブックなのだ。


食事は人と人とのコミュニケーション。外食とはただ外で食事をするだけのことではない。魅力的な店主やスタッフがいたり、親しい仲間や家族が一緒だったりして、人と人とのつながりがあり、そこに感動がある。美味しいものを食べると人は自然に笑顔になるよね。。その中で一番グッときた話をエッセンスで紹介しよう。(^v^)



「おばあちゃんのカレーライス」(ユウ 札幌市 28歳 会社員)


私のおばあちゃんの得意料理はカレーライスでした。若いときには食べなかったそうですが、お母さんがお嫁に来て孫の私が生まれ、お母さんが作るカレーを美味しく食べるのを見て、いつの頃からか作るようになったのです。
そんなおばあちゃんも、私が高校の時に老衰で亡くなり、お母さんもおばあちゃんのカレーの作り方は知らないらしく、おばあちゃんの味はすっかり忘れてしまっていました。就職で札幌に来てからいろんな飲食店に行きましたが、やっぱりあの味には出会えませんでした。


そんなときに入ったあるレストランで、無意識にカレーを選びました。そしてそのカレーを一口食べた瞬間、何が何だからよくわからないまま、目から涙が溢れ出てきました。おばあちゃんの味。たくさんのおばあちゃんの思い出が涙で溢れてくるようでした。店の奥さんも、いきなり泣いた私を見て、びっくりしていました。「どうしたの?」と優しく声をかけてくれた奥さんに、私はなぜかわからないけどおばあちゃんの味と同じということを伝えました。すると私の名前を聞き、「あぁ!」と思い出したように教えてくれました。私のおばあちゃんを知っていると。


もう20年以上前になるけれど、おばあちゃんはそのお店に一時、毎日通っていたそうです。そしてお年寄りなのに毎日カレーを頼むので、そんなにカレーが好きなのかと聞いたところ、孫が大好物なのに作り方もわからないし、美味しいカレーを知りたくて…。そして当時のおかみさんがレシピを教えてあげていたそうです。
レシピをわざわざ教えてくれた当時のおかみさんにも、毎日孫のために通ってくれたおばあちゃんにも、感謝の気持ちでいっぱいでした。おばあちゃんは亡くなってしまったけれど、またおばあちゃんに会えたような気持ちでした。おばあちゃん、本当にありがとう。


その他「奇跡のレストラン」、「二度目のプロポーズ」、「父と最期の晩餐」、「私の人生を変えたペスカトーレ」、「おばちゃんの店」など胸を打つ話が満載。一生で外食できるのはあと何回だろう?そう考えると大切な人と美味しいものを素敵な場所で食べたいよね。おススメよ。読むべし!(^^♪