「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

BOOK〜迷信に隠された知恵…『なぜ夜に爪を切ってはいけないか』

小学生の頃、家の近くに烏瓜(カラスウリ)があって、美味しそうなので食べようとしたら、母から『それ食べたら、口がカラスみたいになっちゃうよ!』っていわれたことがある。
結局その後、好奇心と食いしん坊の私は、母がいない隙に食べちゃったんだけど、鏡を見るたびに、「やべえ〜!!!口がカラスみたいにとんがっちゃった〜!(>_<)」
日本には、いろいろな言い伝えとか迷信があるよね。それらがなぜ誕生したのか?をまとめた北山哲氏の本。雑学にどうぞ!その中でも特に面白かった項目をいくつか紹介しよう。



【夜に爪を切ると親の死に目に会えない】

日本書紀に「人体の一部である爪には霊魂が宿っている。だから幽鬼が暗躍する夜に、爪を切るという行いは慎むべし…」とある。
江戸時代には、儒教的な戒めの意味合いが強まってくる。爪といえども、親からの授かりものであり、それを夜間に切ると親からの授かり物を粗末に扱う行為になるとされたのだ。そのうえ、電気がなく、照明器具も発達していなかった時は、暗がりの中で深爪をしたり、足の指を傷つける恐れがある。こうした危険を招く行為も、親不孝の始まりになると言われるようになったのだ。


【葬列に出会ったら親指を隠せ】

…これは、気を充実させるための最良のポーズだからと言われている。気を充実させることにより、葬列の中心にいる死者から発せられる霊気が、自分の体に侵入してくるのを防ごうとしたのだ。


【茶碗を叩くと餓鬼が集まってくる】

…子どもの悪ふざけを直すための戒めとして、迷信化していったともの。子どもなら、お腹が空いていると自制することができず、早くご飯を食べさせてほしいという欲求が茶碗を叩く行為になった。それを諫めて、二度と茶碗を叩かないようにしつけるために、祖父母や両親が餓鬼を持ち出したというのだ。


【柿の木から落ちると3年後に死ぬ】

…柿は古くから日本で栽培されてきた由緒ある果実。また、真っ赤に熟した柿の実が、人魂のように見えたこともあって、日本人は柿を特別な存在として崇めるようになっていった。神の恵み、人魂の宿る柿の木に、子どもが登って遊ぶことを戒めるために、落ちると死ぬという恐怖感を植え付けようととしたものとされる。


【ミミズに小便をかけるとオチンチンが腫れる】

…ミミズが地中を這うことによって、土が耕される。ミミズの多い田畑ほど良い土壌であり、「田園の神様」と崇める地域もあるほど、農村部に暮らす人々にとっては信仰の対象すらあったという。また、現在ほど薬が簡単に入手できなかった昔、ミミズを煎じて飲むという療法があった。そんな貴重なミミズに、オシッコをかけられてはたまらない。不衛生だから禁じようということから、男の子の大事な一物に異変が起こると警告したというもの。


その他、【鏡をまたいではいけない】【出がけに靴ひもが切れるとよくないことが起こる】【全部たいらげてからお代わりするのはよくない】【噂されるとくしゃみが出る】【夜に口笛を吹くと蛇が出る】【縁談の席でお茶を出してはいけない】【ご飯に箸を立てると不幸が訪れる】【三人で写真を撮ると真ん中の人が死ぬ】【沢庵は二切れに限る】【節分に自分の年齢の数だけ豆を食べると力がつく】【枕を踏むと頭痛持ちになる】【貧乏ゆすりをすると出世できない】【元日に掃除をしてはいけない】【ミョウガを食べると物忘れする】などなど。


…そういえば、新潟の生家跡には、今も柿の木があって、幼いころ登ったっけ!落ちなくてよかった!(^◇^)おススメよ!