「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「玄関の覗き穴から差してくる光のように生まれたはずだ」(木下龍也 岡野大嗣)

このタイトル、いいなあ。シュールだなあ!事前の情報も、まえがきも、あとがきも解説もないまま読みました。何、これ、物語になってるのか!?(・∀・)

 
「新世代歌人による新時代歌集が誕生。男子高校生ふたりの視点で紡がれた、七月一日から七夕までの七日間の物語歌集。ひとつひとつの歌は物語の断片を彩りながら、その強い光を放っている。日常から徐々に滲みだす青春の濁りを、新鋭歌人ふたりによる217首の歌が描きだす。ふたりがむかえる七日間の結末とは!?」その中でも印象に残った歌を紹介しよう。

 

・消しゴムにきみの名を書く(ミニチュアの墓石のようだ)ぼくの名も書く

 

・〈魅〉〈咲〉〈輝〉の字が大きくあしらわれていてそういう顔の並ぶポスター

 

・夏服に透けるホックを念力で外す訓練中の童貞

 

・担任を街で見かけて担任にしては攻めてるシャツを着ていた

 

・あと10分です、のコールはこの世から退室するときも鳴ってくれ

 

・知ってる場所で解体工事が始まって建ってたものを思い出せない

 

・首の無いマネキンが着ていたシャツを買う僕 首を手に入れたシャツ

 

・愛(業務用)をください。愛(家庭用)はだれかにあげてください

 

・泣きたがる顧客のために新鮮な不幸を買いにゆくテレビ局

 

へー!こういう形式の歌、あるんだねー!何度もくり返して読みたい本。オススメです。(・∀・)♪