「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する その2」(エリック・バーカー・橘玲)

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昨日に続いてこの本。あまりにフセンの数が多すぎて、オモシロすぎて、引用が多くなりすぎてしまった。これ、今度のセミナーでも話しちゃおう。確かに新しい成功理論だね。そのエッセンスを紹介しよう。

 
悲観主義は自分にこう説明する。
 
1 悪いことはこれからも長く続くか、永続する。(私はそれを終わらせることができない)
2 悪いことは普遍的で、あらゆることに作用する。(この人たちのすべてが信じられない)
3 悪いことは自分の落ち度だ。(私はこれが苦手だ)
 
楽観主義者の説明はまったく逆である。
 
1 悪いことは一時的なものだ。(たまに起こるが、大したことではない)
2 悪いことには特異的な原因があり、普遍的なものではない。(天気が良くなれば解決する)
3 悪いことは自分の落ち度ではない。(私は本来これが上手で今日はたまたまうまくいかなかった)
 
セリグマンの研究によると、説明スタイルを悲観的なものから楽観的なものに変えるだけで、気分が楽になり、グリットが増すという。
 
・子どもの精神的な幸福度を最も正確に予測するものは何か?それは素晴らしい学校でも、抱擁(ハグ)でも、ピクサー映画でもない。エモリー大学の研究者は、子どもが家族史を知っているかどうかが、最も有効な指標になることを発見した。ストーリーが拠り所になるからだ。
 
ユダヤ教徒キリスト教徒には喩え話があり、ヒンズー教徒と仏教徒には経文がある。ほどすべての宗教の指導者は、信徒に説教や説法を行う。これらもまたストーリーである。私たちがフィクションの登場人物に共感するとき、困難を克服して目標を達成する可能性が高まることすら研究で示されている。そして、幸福感についても同じことが言える。研究によれば多くの人が自分の人生に満足しないのは、楽しいときを過ごしていても、それが自己のイメージに合わないという思いに囚われているからだという。人びとは、自分のストーリーに合致する人生を望んでいて、悪いことが起こると、自分という人間に符合すると思い、楽しいときは無視すべき例外だと見なしがちなのだという。
 
このことは、自殺についても当てはまる。自殺を図った人間は、必ずしも最悪な状況にあったわけではなく、ただ自分に対する期待に及ばなかったのだという。現実の人生は、思い描いてきたストーリーに合わなかったのだ。フランクルアウシュビッツで見たように、生き続ける者と有刺鉄線に飛び込む者を分けたのも、囚人たちの頭の中のストーリーだった。
 
・空想話は楽しいが、ここで人生の話に戻ろう。仕事はなぜ面白くないのだろう?じつはその答えは極めて単純だ。今日私たちの知っている仕事はつまらないゲームだからだ。
 
「退屈」をなくせば「努力」は必要なくなる。「デビッド・フォスター・ウォレスもしも退屈というものに抵抗力ができれば、成し遂げられないものは文字通り何もない」
 
・どんな成功法則よりも役に立つ!「面白いゲームの4つの条件」
1 勝てること
2 斬新な課題
3 目標
4 フィードバック
 
・1940年、インスタントのケーキミックスを発売したが、あまり売れなかった。同社は首をかしげた。手間がかかならい楽な商品を発売したのに、主婦たちに受けない。やがて思い当たった。ケーキづくりは単なる骨折り仕事ではなく、家族への愛情表現だったのだ。そこで、卵を加えなければならないなど、ひと手間必要なケーキミックスを作ったところ、売り上げが跳ね上がったのだという。というわけで、仕事を面白くするには、課題を加えることその行為に意味を持たせ、没頭するには、結局のところ私たちは自分の痕跡を残したいのだ
 
・スペンサー・グレンドン「私はこれまでの人生ずっと、“体に障害がある幸運”というべきものに恵まれてきた」体調が悪く、一日に一つのことしかできなかったら、あなたは何をするだろうか?
 
ドラッカーは、時間が最も稀少な資源だと考えていた。彼が人びとに薦めた第一の防衛策はスケジュール管理の向上ではなく、自分の目標を達成するうえで、その進捗に寄与しないすべてものものを断つことだった。
 
・興味深いことに、お酒を飲む人は、飲まない人よりお金を稼ぐ。ただし喫煙する人にこの傾向は見られない。飲酒の習慣のある人の収入は、飲まない人の収入を10%上回っている。また、少なくとも月に1度酒場に行く人(お酒のつき合いがある人)は、たんに飲酒の習慣がある人の収入をさらに7%上回った。
 
『外向性は個人的な熟達度と負の関係がある』と第する研究がある。平たくいえば「外交的であればあるほど、業績が落ちる」ということだ。多くの友人を持つことは明らかにメリットだ。しかし同時に、注意力散漫の元にもなる。トップアスリートのほぼ10人中9人が自分のことを内向的だと認識している。
 
遅咲きだが創造的な天才になるのは誰だろう?ズバリ、嫌われ者のオタクだ。生涯情熱を注ぐ対象になるものだけに一途に没頭することは、高度にクリエイティブな人びとに共通する習性だ。並外れて創造的なアーチスト、科学者、実業家、官僚の多くは青春期に社会のはみ出し者だったという。
 
・なぜメンターはそれほど重要なのだろう?それは誰でも、すべての失敗を経験することがのは不可能だからだ。他者が経験した失敗から学ぶほうが手っ取り早い。良きメンターや教師は、あなたがより迅速に学べるように手助けをしてくれる。
 
美しい女性は4%ほど収入が高く、ハンサムな男性は3%ほど収入が高い。一方魅力的でない女性は収入が3%ほど低く、魅力的でない男性は22%も低いという。ただし、見ばえの良い人のほうが稼ぐのは、その外見が好まれるからではない。調査によると、容姿が良い者は自信を持つようになるからだという。
 
自分の人生を選び、生きる科学的手順
 
1 時間の使い方を追跡調査してみる
2 上司と話す
3 「TODOリスト」には落とし穴がある。すべてを予定表にすること
4 自分の置かれた状況をコントロールする
5 一日を首尾よく、予定した時間に終えよう
 
タイム・ワーナー社会長スティーブン・ジェイ・ロス
「人には3種類ある。職場に行き、デスクに脚を上げ、あとは12時間夢を見る人。毎朝5時に出勤し、16時間働き、一瞬たりとも夢を見ない人。デスクに脚を上げ、1時間夢を描き、それから夢のために何かをしだす人だ」
 
・成功者となるためには、覚えておくべき最も重要なことは何だろう?
ひと言でいえば、それは「調整すること(アラインメント)」だ。成功とは、一つだけの特性の成果ではない。それは、「自分はどんな人間か」「どんな人間を目指したいか」の二つを加味しつつ、そのバランスを調整することだ。
 
ハーバード大学医学部教授のジョージ・ヴァリアントの結論「人生で重要な唯一のことは、他者との関係である」
 
「世界一過酷な軍隊シールズは「グリット」で乗り切れるか」「絶体絶命の極限状態から生還した男の「ひと工夫」」「「ゲームに見立てる」というばかげた戦略のばかにできない効果」「ウォルター・ミシェルの「マシュマロ実験」」「カンフー狂が切り開いた成功の道(マット・ポリー)」「数学者のネットワークをつくった男=ポール・エルデシュ」「徹底検証!「ひとづきあいの良い人間」は得をするか損をするか」「ニュートンの非人道的な生活」「友だちづくりの三大基本原則」「チェスチャンピオン=ガルリ・カスパロフを困惑させたコンピュータの「一手」」「アメリカ合衆国の「皇帝」=ノートン一世」「人並み外れたオールラウンダーの強迫的な労働意欲」「野球を「プレー」していなかったテッド・ウィリアムズ」「ロバート・シールズの3750万語の日記」「「退屈な仕事」はあなたを殺す」「アインシュタインが妻に突きつけた「契約」」「「怒り」という増強装置の光と闇」「正真正銘、世界を征服した男の「計画力」に学ぶ」「ストレスを消す特効薬は「コントロール感」」など。
 

これは何度も何度も繰り返したい本だね。今年ベスト3間違いなし!超オススメ!読むべし!(・∀・)

 

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