「てるてるソング」 小野塚テルの一日一冊一感動『感動の仕入れ!』日記

毎日の読書、映画、グルメ、流し、人との出会いなど様々なものから感動を得ています。特に本は年間300~400冊読破します。人々を『感』させ『動』に導き、『感する人』になるようにそのエッセンスを紹介しています。

「残酷すぎる成功法則 9割まちがえる「その常識」を科学する」(エリック・バーカー・橘玲)

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 出たー!出ました〜!今年読んだ本のベスト3入りは間違いないっ!500ページを超える本だけど一気に読み進めています!

 

言ってはいけない橘玲が太鼓判!「この本が厚いのにはワケがある。成功理論の新しいスタンダードと言っていいだろう」世の中のありとあらゆる「成功ルール」を検証した全米ベストセラー。あなたがこのままではダメになる理由とこれからうまくいく方法、ぜんぶ最新の証拠(エビデンス)をつけて教えます」フセンだらけになってしまったので、2回に分けて、そのエッセンスを紹介しよう。
 
・日本にも「幸福になれる」とか「人生うまくいく」とかの本はたくさんあるが、そのほとんどは2つのパターンに分類できる。
 
1 著者の個人的な経験から「わたしはこうやって成功した(お金持ちになった)のだから、同じようにやればいい」と説く本。
 
2 歴史や哲学、あるいは宗教などを根拠に「お釈迦さま(エスでもアッラーでもいい)はこういっている」とか、こんなとき織田信長豊臣秀吉でも徳川家康でもいい)はこう決断した」とか説く本。
 
じつはこれらの本には、ひとつの共通点がある。それは証拠(エビデンス)がないことだ。ジャンボ宝くじで三億円当たった人が「宝くじを買えばあなたも億万長者になれる」という本を書いたとしたら「バカじゃないの」と思うだろうなぜなら、この「成功法則」には普遍性がないから。宝くじで1等が当たる確率は、交通事故で死ぬ確率よりずっと低い。
 
・会社で出世したり、幸福な人生を手に入れるためには正しい本」をちゃんと選ばなければならない。でも、どうやって?それが、エビデンスだ。
 
・本当のところ、実社会で成功を生み出す要素はいったい何なのか。それを掘り下げるのが本書だ。「いい人は勝てない」のか、それとも「最後はいい人が勝つ」のか?諦めたら勝者になれないのか、それとも頑固さが仇になるのか?自身こそ勝利を引き寄せるのか?自信が妄想に過ぎないのはどんなときか?仕事量がすべてなのか、ワーク・ライフ・バランスを考えたほうがいいのか?こうした成功にまるわる神話を検証していきたい。
 
・ボストン・カレッジの研究者であるカレン・アーノルドの見解。「首席たちの多くは仕事で順調に業績を重ねるが、彼らの圧倒的多数は、それぞれの職能分野を第一線で率いるほうではない」「優等生たちは、先見の明をもってシステムを変革するというより、むしろシステム内におさまるタイプだ」「彼らは仕事でも私生活でも万事そつなくこなすが、一つの領域に全身全霊で打ち込むほうではないので、特定分野で抜きん出ることは難しい」
 
・「普通の暮らしができない天才ピアニスト=グレン・グールド「演奏以外のすべてを諦めることだ」
 
自己破壊的かつ反社会的な行為を引き起こすなど、最も厄介な遺伝子は同時に、人類の驚異的な適応能力や適応能力や進化的成功の根底をなしている。劣悪な環境で育てば、蘭の子どもたちはうつ病患者や薬物中毒者、あるいは犯罪者になるかもしれない。だが適正な環境で育てられれば、最も創造性に富んだ、幸せな成功者になる」のだ。
 
私たちは、とかくものごとに「良い」「悪い」のレッテルを貼る。実際には、それらはたんに「異なる」だけなのに。私たちは「最良」になろうとしてあまりに多くの時間を費やすが、多くの場合「最良」とはたんに世間並みということだ。卓越した人になるには、一風変わった人間になるべきだ。そのためには、世間一般の尺度に従ってはいけない。むしろ、あなたなりの一番の個性こそが真の「最良」を意味する
 
ほどほどクリエイティブな人間は平均的な人より精神的に健康だが、並外れて創造的な人間は、精神障害を発症する確率が高い。成功を極めるには、一般社会では問題視されるような特性を持つことも必要だ。
 
・「専門家」や「専門的技能」といった言葉から、私たちは即「専心」や「情熱」といった公的的な概念を連想する。だが、本質的に重要でないことにそこまで時間をかけて打ち込む行為には、必ず強迫観念の要素が含まれている。高校の首席たちが学業を仕事と見なし、ひたすら規則を守り、全科目でAを取ることに励んだように、強迫観念にとり憑かれた創造的人間は、ある種宗教的な熱意を持って目標に取り組み、成功するのだ。
 
・積極的に攻めまくるシリコンバレーの起業家といえば、現代を象徴する成功者というイメージだろう。エネルギーの塊、リスクを冒す、短時間睡眠者、自信とカリスマ性がある、果てしない野心的、衝動に突き動かされ、片時もじっとしていない……。まさにこれらの特性は、軽躁病の症状としても知られている。
 
・ときには、悲運が強力な増強装置の生みの親になるリンカーンガンジーミケランジェロマーク・トウェイン。彼らはいずれも16歳になる前に親を失っている。早い時期に親を亡くしながら目覚ましい成功を遂げた(または悪名高く影響力がある)人物は非常に多く、その中には15人のイギリスの首相も含まれる。多くの者にとって、若くして親を失うことは大きな痛手で、マイナスの影響は計り知れない。だが、親を失った悲劇は子どもたちに、この世界は安全な場所ではなく、生き残るには多大なエネルギーと努力が必要だという思いを植えつける。これらの遺児は悲劇を「過剰補償」(自分のコンプレックスを克服するだけでなく、人から認められたいという欲求を強く持つことを指す)し、成功への糧に転じる。というわけで、然るべき状況下では、ネガティブは特性も大きな利点に変わりうる。あなたの「悪い」特性も、じつは増強装置かもしれない。
 
・ゴータム・ムクンダにリーダーシップの理論について「人生でもっと成功するためには、この理論をどう役立てたらいいでしょう?」と聞いた。2つのステップがある。まず第一に、「自分自身を知ること」次に「自分に合った環境を選べ」ということ。
 
最後には善人が勝つと教えられてきたが、多くの研究結果によれば、そうではないようだ。驚くほど多くの領域(情報、経験、人物等)で、悪いもののほうが良いものよりインパクトが強く、持続効果があることが明らかになった。非公式な研究によれば、図書館で道徳の本はふつうの本に比べ、盗まれる可能性が25%高いことをつけ加えておきたい。
 
ペンシルベニア大学のアダム・グラントは「成功」という尺度で見たとき、最下位のほうにいるのはどんなタイプの人なのかを解析したするとじつに多くの「ギバー(受け取る以上に、人に与えようとするタイプ)」がいることがわかった。では最も成功している勝者には誰がいるのだろう?実はトップのほうにいるのもまた「ギバー」たちだったのです。いつも他者を助けることを優先している人びとは、敗者ばかりでなく、勝者のほうにも多く登場していました。
 
「やり抜く力」は本当に必要なのか?「ときには、見切りをつけることこそ最善の選択」なのだ。正しく諦めることにも、あなたを大成功に導いてくれる可能性がある、グリット(何かに懸命に打ち込み、決して諦めずに最後までやり通す力)は何によってもたらされるのか?それは、自分に語りかけるストーリーによってであることが少なくない。
 
ニューヨーク大学心理学教授のガブリエル・エッティンゲンは、欲しいものを思い描くだけで、実現の可能性が高まるといった類の説に猜疑的だった。そこで、同氏は研究を重ね、自分の考えが正しいことを証明した。実際、彼女は十二分に正しかった。夢見ることは、あなたののぞみを実現しないばかりか、欲しいものを手に入れるチャンスをも遠ざけてしまう。いやいやザ・シークレット」は効かないのだ。
 
・人間の脳は、幻想と現実を見分けるのが得意ではない。何かを夢見ると、脳の灰白質はすでに望みのものを手に入れたと勘違いしてしまうので、自分を奮い立たせ、目標を成し遂げるのに必要な資源を集結させなくなってしまう。そのかわりにリラックスしてしまうのだ。するとあなたはやるべきことを減らし、達成すべきことも減らし、結局夢は夢で終わってしまう。成績でAをもらうことをイメージしている者は、勉強時間が減り、成績が落ちることになる。
 
・目標を夢見た後にこう考えよう。「夢を実現する道のりに立ちはだかるものは何か?それを克服するにはどうすればいいか?」心理学用語で言うと「実行意図」であり、平たく言えば「計画」である。目標を達成するためのの行動をいつ、どこで、どのように取るかなど、ざっくりと計画しているだけで、学生たちが目標を実現できる確率が40%上がったという。二つの魔法の言葉は「もしも(if)と「そのときは(then)」である。予見できるどんな障害に対しても「もしXが起きたら、Yをすることで対処しよう」と考えておくだけで、結果は大違いだ。「起こりうる最悪の事態は何か?」と自分に問いかけることだ。
 
・実践しやすいシンプルな形を「WOOP」と名付けた。願い(Wish)成果(Outcome)障害(Obstacle)計画(Plan)で、仕事や人間関係、運動、減量など、ありとあらゆる目標に適応できる法則である。
 
仕事は、あなたのゲームだということを忘れてはならない。ほかの誰かがあなたの仕事や人生を面白くしてくれるのを待っていてはいけない。
 
「世界で最も過酷な自転車耐久レースの一つ、レース・アクロス・アメリカで5回の優勝者ジュア・ロビックの「狂気」」「もしあなたが「痛みを感じない人」だったら?」「なぜ高校の首席は億万長者になれないのか?」「国を救った「危険人物」=ウィンストン・チャーチル」「信頼と裏切りのゲーム理論囚人のジレンマ)」「辺ぴな村で貧しく育った不法移民の農場労働者(アルフレド・キニョネス・イノホサ)がいったいどうやって世界随一の脳外科医になれたのか?」「トロントのアライグマになろう」など。

 

なんか、なんとなく思っていたことがスーッと腑に落ちたようで気持ちがイイ!いいなあ、ウレシイなあ。多くの人にこの本を読んでほしいなあ。超オススメです!(・∀・)

 

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